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建設業は有給休暇が取れないのか?
突然ですが、みなさんは有給休暇取得できていますか?
厚生労働省の就労条件総合調査によると、令和5年度の有給休暇取得率は全産業平均で62.1%、建設業は比較的低く57.5%という結果だそうです。
全体的に有給休暇消化率も上昇してはいますが、それでもまだ何日もの有給休暇を消化できずにいる方が多くいることも事実です。
昭和・平成においては「たくさん働く」ことが美学とされてきたのでしょうが、今の時代そういうわけにもいかないようです。
働く”時間”ではなく”質”が問われる時代とも言えそうです。
そんな中、当社では3~4年前から働き方改革を実施し、少しずつ労働環境を改善してきました。
ノー残業デーの新設や無駄な残業の抑制、土日休みの導入など、できることから着実に実施することで、少しずつ社員のマインドも変わってきたと実感します。
その影響なのか、おのずと有休消化率にも変化がありました。
働き方改革実施以降、当社の有休消化率は向上し、直近の令和5年度では67.1%という数字をたたき出したのです。(下図参照)
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「有休をとれ!」と言って取らせるのではなく、環境を改善していくことで自然と好転していくことがあるのかもしれない・・・「建設業だって取ろうと思えば有休が取れるんだ」とこの結果から感じました。
建設業においては、昨今の人手不足や技術者の高齢化に加わり、今年から始まった残業の上限規制、更には資材価格の高騰や、IT化・DX・GXなど・・・環境の変化に対応するのが大変な時代となりました。
それらの変化に対応できず、倒産していく建設業者が急増している事実もあります。
全部の項目をすべていきなり解決するのは難しいかもしれませんが、信念を持って1個1個確実に対応していけば、どこかで転機が訪れるのではないでしょうか?