ムダ会議改善④ 改善のコツは、まとめ時間の設定
ムダ会議改善の第4回です。
第1回は、一生涯に会議の時間がどれくらいあるか、一回の会議にどれくらいのコストがかかっているか、業務で多くの時間やコストがかかっている会議を改善することの大きなメリットについてお話ししました。
第2回は、会議改善のコツとして「会議のゴールを設定」をご紹介しました。ポイントは、会議後に参加者が次のアクションができる状態をゴールに設定することでした。
第3回は、会議改善のコツの続きで「アジェンダの設定」をご紹介しました。ポイントは、議題、時間、担当、ゴールを設定することでした。
今回の第4回で、ムダ会議改善のコツ(初級編)は最後です。
会議改善のコツ③:まとめ時間を設定する
会議の終わりに、議論した内容のまとめや振り返りの時間を設けていますか?
今回は、システム開発での例えを先に書きます。
会議で議論した内容をまとめたり、振り返ったりしないのは、
作成物のレビュー(チェック)をしないのと同じです。
システム開発では、作成物に対して、
・漏れがないか?
・誤りや認識齟齬がないか?
をチェックするレビュー工程がありますが、
会議では、チェック工程がない場合が多く見受けられます。
そのため、
「〇〇という対応方針で行こう!」
と何をするかは話し合ったとしても、意外とそれはいつまでに誰がやるのかが抜けていたりします。
その結果、
「え、それって私がやるんでしたっけ?
てっきりAさんがやってくれると思っていました。」
会議中に
Aさん:「Bさん、これはいつまでにできますか?」
Bさん:「すいません、すぐには回答できないので後から回答します。」
と言って、回答がないまま。
ということが普通に起きます。
今回のポイントは、まとめ時間を会議の最後に5分や10分設定し、
決定事項とToDoを確認することです。
より具体的には、テキストエディタでもいいので画面に映して参加者に共有しながら、文字として書き出し、皆さんの認識を合わせます。
ToDoに関しては、
「誰が(Who)、いつまでに(When)、何をするか(What)」
を明確に書き出して、認識を合わせます。
大体の場合、何をするかは議論して決まっているため、
まとめの時間に「誰が、いつまでに」が漏れていないかをチェックします。
実は、ただこれだけで会議後の進捗がよくなります。
せっかく議論して決めた内容なのに実行されなかったら、
それって「ムダな会議」になってしまいますよね?
なので、まとめや振り返りを行うことがとても重要になります。
会議改善のコツのまとめ
ムダ会議をかんたんに改善するには、3つのことを設定するだけです。
会議のゴールを設定
アジェンダを設定
まとめの時間を設定
会議のゴールを設定し、各議題の担当者・時間・ゴールなどを記載したアジェンダを設定し、最後にまとめの時間を設定して振り返って決定事項やToDoを確認すれば、その会議のOutputが確実にレベルアップします。
会議をシステム開発に置き換えてみると、以下のようになります。
会議改善のコツ①:会議のゴールを設定する
ゴール設定があいまいなまま会議を始めるということは、
要件があいまいなまま開発を始めるのと同じです。
⇒ だから、議論がまとまらなかったり、違った方向に行きやすいですよね?
会議改善のコツ②:アジェンダを設定する
アジェンダなしで会議を始めるということは、
WBSなしでシステム開発を始めるのと同じです。
⇒ だから、時間通りに終わらないですよね?
会議改善のコツ③:まとめ時間を設定する
会議で議論した内容をまとめたり、振り返ったりしないのは、
作成物のレビュー(チェック)をしないのと同じです。
⇒ だから、抜け漏れや認識齟齬が起きやすいですよね?
なので、システム開発で普通にやっていることを
会議でも普通にやるだけで改善されます!
ぜひ、試してみてください!!
これで、ムダ会議改善のコツ(初級編)を終了します。
実践編や中級編は、どれくらい反響があるかによって考えます。
あとがき
「会議改善のコツ(初級編)の3つを書ききった!」と自己満足に浸っております。とりあえず、毎日1つずつ書けてよかったです。
システム開発のプロジェクトで、実際に自分で試しながら効果があったコツを、他のSEの方がかんたんに実践できるようにいろいろと工夫しましたが、内容自体はSEの方以外でも共通なので、参考になればうれしいなと思います。
次は、会議改善はちょっとお休みして、別のテーマで書きたいと思います。
では、また次回!