むらた|臨床心理士・公認心理師

カウンセリングルーム Peonyのカウンセラーです。対面とオンラインでの心理カウンセリングをしています。 noteでは主にジェンダーに関するトピックについて書いています。 リンク→https://linktr.ee/peony_counseling

むらた|臨床心理士・公認心理師

カウンセリングルーム Peonyのカウンセラーです。対面とオンラインでの心理カウンセリングをしています。 noteでは主にジェンダーに関するトピックについて書いています。 リンク→https://linktr.ee/peony_counseling

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介と、noteで書いていきたいこと

はじめまして。 村田と申します。 普段は大阪で臨床心理士・公認心理師として、カウンセリングルームPeonyを運営しています。 HPはこちら⇩ 10月から里帰り出産で田舎に帰ってきたので、対面でのカウンセリングはお休み中です。 その間に、ここ最近勉強していたジェンダーの問題に関してまとめていきたいなあ、と思っています。 主に取り上げたいのは以下のトピックは以下の通りです。 ・ジェンダー、フェミニズムについて ・女性の自己決定権について ・女性が小さくならず、肩ひじ張らず

    • ジェンダーとセクシュアリティに関する講義を受けて

      こんにちは。 とても久しぶりの投稿となってしまいました。 その間、ライフイベントも色々あったのですが、ジェンダーに関する勉強も細々とですが、続けてきました。 この4月から7月にかけては、ジェンダーとセクシュアリティに関する大学の講義を受講し、無事全15回通うことができました。 先日ようやくレポートも提出できたので、講義について、また現在の自分の考えなどについてまとめておきたいと思います。 ジェンダーに関する発信について3年前にジェンダーやフェミニズムについて興味を持ち、勉

      • ジェンダー・センシティブな心理療法

        「ジェンダー・センシティブ・サイコセラピー」というは最近出会った言葉で、2005年の精神療法という専門誌で特集が組まれていました(『精神療法』Vol.31, No.2)。 読んでみると、まさに求めていたものだ!という内容で感激しました。 しかし、「ジェンダー・センシティブ」という言葉は、検索してもこの特集以外には見当たりませんでした。 「ジェンダー・センシティブ」というのは、ジェンダーに敏感な、ジェンダーに配慮した、という意味です。 まだ全部は読めていないのですが、主にア

        • 銃撃事件の後、思うこと

          安倍元首相の銃撃という事件からはや1ヶ月。 私自身、しばらくは少なからず、というか大いにショックを受けて過ごしていました。 大きかったのは、津田大介さんのポリタスTVで日本のジェンダー問題と旧統一教会との関係について取り上げられており、それを見て。 1990年代後半から2000年代におけるジェンダーバックラッシュはなぜ起きたのか。 なぜ日本では同性婚が法制化されないのか。 LGBT差別禁止法に関してなぜ議論されないのか。 そうした疑問が少し解消されたような気がする動画で

        • 固定された記事

        自己紹介と、noteで書いていきたいこと

          保育園に落ちた。仕事と育児の両立

          前回、保育園の申請をした話を書いたのですが、その続きです。 結局、申請をした月の利用調整では「保留」となり、次月の利用調整に再度かけられることになりました。 まあ、一度目は仕方ないかと思う気持ちもありましたが、2回目の今回も、やはり利用はできないようです。 とはいえ、できる限りカウンセリングをしていきたいし、予約も開始してすぐくるわけではないので、一応予約を開けて過ごしていました。 6月からはカウンセリングが何件か入るようになり、やはり6月から利用できたらありがたかったか

          保育園に落ちた。仕事と育児の両立

          保育園の申請と少子化

          こんにちは。 GWも終わり、日常生活が戻ってきましたね。 今回は保育園の申請に際して思ったことなど。 少々グチが多めです…。 保育園の申請昨年の12月に子どもが生まれ、徐々に生活リズムができて、4ヶ月で順調に寝返りもできるようになりました。 私自身も体力的、精神的にも産前と変わらないくらいに戻ったかな、というタイミングで、保育園の申請について考え始めるようになりました。 市役所に資料をもらいに行くと、4月からの入園を希望する場合は、10月の一斉申し込み期間に申請する必要が

          職場のジェンダー平等はどう達成する?

          普段あまりテレビは見ないのですが、金曜日の朝、たまたまテレビをつけたら吉野家の生娘発言について取り上げられていました。 そして、職場でのジェンダー平等を達成するためにどのような取り組みがされているのかを紹介していました。 (画面を撮るなどしておらず、記憶に頼って書くので、正確性に欠けるところがあることをご容赦ください。) ジェンダー意識を高める取り組みの一つは、女性ばかりの会議に男性が少数派として参加するというものでした。 そしてもう一つは、1ヶ月間の研修として、子育てをし

          職場のジェンダー平等はどう達成する?

          誰かを犠牲にした自由は認められる?メディアにおける性表現(覚書)

          先週あたりに話題になっていた「月曜日のたわわ」について、考えたことや夫といろいろ話したことについての覚書です。 「月曜日のたわわ」は4月4日に日経新聞に掲載された広告で、ハフポストで取り上げられていました。 詳細は記事をお読みいただければと思いますが、漫画やアニメとジェンダー問題が絡むような記事や指摘はいつでも賛否両論です。 Twitterではさかんに意見が飛び交っていましたが、私が今回考えたいのは「電車内の胸の大きな子どもを性的な目で見ることを肯定する作品を大手の新聞で

          誰かを犠牲にした自由は認められる?メディアにおける性表現(覚書)

          初めての出産~産後のこと

          こんにちは。 気づけば3月も半ばとなりました。 12月14日に無事出産を終え、母親歴も3ヶ月です。 気持ち的にも環境的にも落ち着いてきたので、出産からいままでのことについて書いてみたいと思います。 初めての出産レポ初めての出産は破水からのスタートでした。 朝7時に破水に気づいて、病院に着いたら診察をしてそのまま入院になりました。 外来が始まっていたので、いつも通りに受付をして外来で診察をして、入院棟までバスタオルをあてながら歩いていくという、全然ドラマチックなものではありま

          初めての出産~産後のこと

          スポーツとジェンダー① IOCの新しい規定の翻訳

          今年は東京オリンピックが開催され、初めてトランスジェンダーの女性が出場したことでも話題になりました。 そして先日、IOCが新しいトランスジェンダーの選手の規定を発表したという記事を見て気になっていたのですが、指標の内容や翻訳が見当たらなかったので、DeepLを用いながら内容を見ていきたいと思います。 もとのスライドが見たい人は次のURLから見てみてください。 オリンピックにおけるトランスジェンダーの参加の歴史まずは、オリンピックにおけるトランスジェンダーの参加の歴史ですが

          スポーツとジェンダー① IOCの新しい規定の翻訳

          予定日まで30日。マタニティライフの振り返りと今後

          12月23日の予定日まで残り30日をきりました。 まだあまり実感はありませんが、いよいよだなあ、と思って過ごしています。 今日は初めてのマタニティライフを少し振り返りたいのと、出産までにまとめたい記事について、そして、せっかくなので、産休・育休明けにできたらいいな、と思うことについて書いておきたいと思います。 マタニティライフについて5月ごろに妊娠がわかり、妊娠初期、中期、後期と、それなりにつわりやマイナートラブルはあった気がするけど、「もうめっちゃしんどかった」「二度と

          予定日まで30日。マタニティライフの振り返りと今後

          『モキシー~私たちのムーブメント~』活動を維持するために必要なこと。

          校内の性差別に立ち向かう女子高生今回紹介するのは、Netflixオリジナル映画『モキシー~私たちのムーブメント~』です。 Netflix上の作品説明は以下の通り。 昔は反骨精神旺盛だった母と、嫌がらせに負けない転校生に感化され、校内の性差別を非難する冊子を作った女子高生。その行動が、やがて大きな変化を巻き起こす。 タイトルの「モキシー(moxie)」は作品説明にある冊子の名前で、「勇気」や「ガッツ(不屈の精神)」という意味があるようです。 Youtubeの予告動画を貼っ

          『モキシー~私たちのムーブメント~』活動を維持するために必要なこと。

          「性別」について考える。分類する意味とは?

          今回のテーマは「性別」です。 性別なんて「男」と「女」で明確に区別できるじゃないか。 それ以外の人がLGBTとかマイノリティでしょ? と思われるかもしれません。 私自身、ジェンダーについて勉強する中でもっとも大きなパラダイムシフトだったのが「性別」についてでした。 なぜ世界の多くの国で「男」と「女」に二分されているのでしょうか? それはどのような意味があるのか? などについて考えてみたいと思います。 アメリカの若年層のLGBTQの割合先日、興味深い記事を目にしました。

          「性別」について考える。分類する意味とは?

          衆議院選挙を終えて。

          10月31日に衆院選が行われ、すべての当選者や投票率も発表されましたね。 投票日の次の日、月曜日は「自民党単独で過半数獲得」の通知で目が覚めることになりました。 今回の選挙を受けて浮かんできた思い、今後やってみたい活動について書いてみました。 率直な思い朝の通知や選挙結果を見て、何というか、率直な感想としては、やっぱり変わらないのかーという感じでした。 ここ数年の政治とカネの問題、公文書の改ざん…。 色々あったけど、国会答弁や記者への質問に自分の言葉で答えられない。

          あなたの困りごとはどこから?【フェミニストカウンセリング②】

          前回は、私が心理士として働く中で思うこと、感じることをつらつらと述べた上で、少しだけフェミニストカウンセリングの紹介をしてみました。 今回の記事では、フェミニストカウンセリングの考え方をより具体的にご紹介したいと思います。 「女だから」「母親だから」という考えはどこから?:フェミニスト認知行動療法フェミニストカウンセリングで用いる理論の1つが「認知行動療法」に関するものです。 認知行動療法では基本的に、「状況」⇒「認知」⇒「行動」に分けて整理していきます。この「認知」は

          あなたの困りごとはどこから?【フェミニストカウンセリング②】

          心理士として思うこと【フェミニストカウンセリング①】

          私が心理士として思うのは、個人の問題にしろなんにしろ、困ったことは減らしたいなあ、どうしたらより生きやすくなるんだろうか?ということです。 高尚な哲学があるわけではないけど、最初にいた精神科もそうだし、独立してからのカウンセリングもそうだけど、やっぱり制度の隙間で困っている人が多いように思います。 お金があって、周囲の助けがあって、状況に合った制度や法律で守られている場合とそうでない場合の進み具合は全く違うものになる。 制度は多くの人に当てはまるように作られてはいるけど

          心理士として思うこと【フェミニストカウンセリング①】