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「国交省ができないなら環境省にやってもらうぞ!」内閣府タスクフォース

村田(以下、む) 去年の夏の「半沢直樹」観た?

吉田(以下、よ) いきなり? まぁ、おれ的には去年のNo1ドラマだったね。

む) あの中で「タスクフォース」って言葉が出てたけど、この前、内閣府のタスクフォースでドラマばりのやり取りがあったんだよ。

よ) なにそれ?今日は家の法律の話じゃなかったの?でもリアル半沢直樹は興味ある。

む) リアル半沢直樹じゃなくて、リアルタスクフォース。ここでのテーマが家づくりの法律だったんだ。

よ) 半沢直樹みたいに悪徳政治家をやっつける感じ?

む) 結論から言うと、河野行革大臣が国交省のお役人さんに「国交省がまともな家づくりを指導できないなら環境省にやってもらって、あんたたちはその下請けやれ!」って言い放ったんだよ。もちろん実際はこんな乱暴な言い方はしなかったけどね。

よ) ほほー。ちなみに「まともな家づくり」ってなに?

む) タスクフォース全体のテーマは再生可能エネルギーの普及なんだけど、今回はその前提である住宅の省エネ化の話で、日本は欧米と比べて遅れてるってとこから始まったんだよ。

よ) 家電とかは日本は進んでるイメージあるけど、家は遅れてるんだ。

む) タスクフォースの中では専門家の人たちがそのあたりをガッツリ説明して、「しっかりとした住宅性能の基準を義務化すべき。もともと義務化の方向で進んでいたのに実現できなかったのは残念」と話したのに対して、国交省が「まだ全ての建築会社がそこまでできるわけではない」とか「国民もみんなが必要としているわけではない」みたいな説明をしたところ、河野行革大臣が「国交省は世の中の前提が根本的に変わったことを認識してるのか」「どう住むかは自由だけど、国として良質な家を増やさなければいけない時代にいい加減な家が建つような住宅政策では困る」「国交省でできないなら環境省に任せる」ってなったんだよ。

よ) なるほど。大臣が一括したのか。

む) さっそく小泉環境大臣からも「住宅業界なくして脱炭素の目標達成は不可能」みたいな発言もあったみたいだし。

よ) ちなみに今はどんな感じなの?

む) 4月1日からは、家を建てる人にその家の省エネ性能を説明することが義務化された法律がスタートするんだ。

よ) 「省エネの家をつくる義務」じゃなくて、「省エネかどうかを説明する義務」ってこと?なんか中途半端じゃない? 結局、悪い家が建つのは施主の責任ってことなんだ。

む) そのあたりが「遅れてる!」って指摘された点なんだけどね。ただ前向きに考えれば、説明を聞けば施主も省エネの方がいいってなるだろうってことなんじゃない。そのためにも、この前話したような室温や電気代が予測できるシミュレーションを使った説明が大事になってくるんだよ。

よ) 間取りやデザインだけじゃなくて、住み始めて後悔しないように性能のこともちゃんと考えて判断する必要があるってことだよね。


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