サークルCat Plaza(皐月臨さん)のルカ・グァダニーノ版「サスペリア」ファンブック「To Die」レビュー「「皐月臨」とは一体如何なる人物なのか?」
皐月臨さんの同人誌「映画の独り言」が
ビデオマーケット店主の眼鏡に適い
店舗内に置かれ販売される様になってから,
同時に上梓された「To Die」も置かれないものかと
朝な夕なに仏壇に向かって祈念していたが
遂に「To Die」もビデマ店舗内に置かれる事が決定し我が事の様に嬉しい。
『愛は盲目?
いやいや、リメイク版『サスペリア』に度を越えた愛情を注ぐ
ルカペリアンにのみ許された鑑賞眼と考察は、
きっと我々に新たな視点を提供してくれる!
店主も大好きなリメイク版ですが、
これを読んで改めて見返したくなりました』
やはり「皐月臨」という作家を語る上で
「愛は盲目」とか「度を越えた愛情」とか
「気違いの人殺しの思念」とかの表現は必須の様だ。
それにしても「ルカぺリアン」…。
特撮好きのビデマ店主の念頭に
特撮映画「地球防衛軍」の侵略宇宙人
「ミステリアン」があった事は疑い様もなく
皐月さんの本質は我々の認識を侵食する「侵略者ディオ」なのだ。
折角の機会なので「皐月臨」とは如何なる人物なのか
レビューを書きたいと思う。
「人間」のレビューを書くのは初めてで緊張するが
同時にワクワクもしている。
(前略)ワタシには「批評」と言い切れる程の映画の知識はありません。
イタリア映画の歴史を全て知ってる訳ではないし
アルジェント映画を観尽くした訳でもない。
そもそも!
ワタシはルカぺリア(=ルカ版「サスペリア」)(2019年)から
映画を観始めた人間です。
映画歴僅か4年(2023年末時点)。
映画に詳しくなんて一生なれないと噛み締める日々。
なれど。
4年前にルカぺリアで人生を変えられた折に
したためた「ワタシなりの興奮」を昇華したのが,この文章です。
何より!
ルカぺリアを観て
「何だか良くか分からな~い」
とか抜かした奴等に…ッ!
ちゃんと考えればッ!
意外と面白い映画である事をッ!
このワタシがッ!
伝えてやるッ!
…との思いがありました。(中略)
ワタシの文章が読みたくねえと言うのなら!
挿絵でも眺めてたらどうですか?あァン!?(後略)
僕が皐月さんの「本心」を推測して相当脚色しましたが…。
この…「To Die」の「序文」に
「皐月臨」という人間の「人となり」が結晶化してるのである。
一言でいえば「皐月臨」という人は…「信じ難い馬鹿」なのである。
もうとっくの昔に「ルカぺリア」の世評は
「意味が分からない」
「駄作とまでは言わんが「何でもない作品」…「その他大勢の作品」」
で決しており
アルジェントでさえ本作を評価してない。
そうした「ルカぺリア」に対する世評を皐月さんは
たったひとりで覆そうとして戦っておられる訳で,まず勝ち目はない。
勝ち目がないのを承知で皐月さんは戦おうとしてるのであり
つまり「信じ難い馬鹿」だと言うのである…。
僕がこの「序文」を読んだとき思ったのは
平野耕太先生の「ドリフターズ」に於ける
明智光秀による織田信長評だった。
(光秀)あなた方はあの男を知らない!
あの男を!!織田信長という男を!!
生かしておけば必ず再起する!!
百万の首にも勝る!!
一個人で状況を回天させてしまう!!
第六天魔そういう男だ!!
信長は「うつけ=虚け(中身のない空っぽな様)=虚無」と呼ばれ
同時に「天魔(神でもあり魔王でもある)」と評される人物だが
光秀(=平野先生)は信長の本質を
「一個人で状況を回天させる男」と評し
,「本能寺なんぞで腹を切って果てるタマではない」と言っているのである。
「回天」の大元の意味は
「天下の形勢を一変させること,衰えた勢いを盛り返すこと」
を指し,平野先生もそうした意味で「回天」を使われているが
「回天」のもうひとつの意味は大日本帝国海軍が劣勢を挽回する為に
開発した人間魚雷の事で日本軍初の特攻兵器なのである。
つまり…「一個人で状況を回天させようとするもの」の殆どが
人間魚雷と化して特攻して爆散した上に状況が全く好転しないのである。
「皐月臨」という人間もまた
「一個人で状況を回天させようと戦っている」ひとりであり
皐月さんが織田信長になるか
人間魚雷と化して特攻して爆散して宇宙のチリになるかはバクチであり
バクチは大抵負けるように出来ている。
それでもバクチに挑む皐月さんは
カイジなど足元にも及ばない
「途方もない馬鹿か気違い」だと言っているのである。
「ニューライン」という会社があって,
この会社は9年前にAmazonで「食人族」のブルーレイの
扱いを停止されたにも関わらずブルーレイの発売を強行し,
今また「食人族」の4K UHDを今度は無修正・ノーカットで…。
「完全な形」でリリースすると言う狂気の沙汰を成し遂げた。
「食人族」は「良識ある人々」から蛇蝎の様に嫌われ
生まれたときから今までずっと石を投げられ続けてる作品である。
現に今でもSNSで
「「食人族」のモザイク付きのサンプル画像を見てるだけで反吐が出る」
と言われている。
一体何が…ニューラインにここまでさせるんや…。
僕に言わせればニューラインもまた「途方もない馬鹿か気違い」であって
「良識」で充満した世の中を一個人で回天させようと戦っているのである。
クソックソックソッ!
ああそうだとも!
僕は!
「一個人で状況を回天させようと戦っている途方もない馬鹿か気違い」
が大好きなんだッ!
クッソ…何で皐月さんの事が
喉に刺さった小骨の如く気になるのかが漸く分かったよ…。
折角「To Die」がビデマで置かれるようなった記念に
気の利いたおべっかレビューを書こうと思ったのだけれど
またしても「酷い酷い酷いレビュー」になっちまった…。
幾ら何でもアレなので普通(?)のレビューも置いときますね。
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