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映画「ユニコーンウォーズ」(2022年)&映画「ユニコーンブラッド」(2013年)レビュー「『最初の人間アダム』の壮大な実験。」

僕はこれから僕をイカす為だけの滅茶苦茶な自慰レビューを
書き殴るので誰も読まなくていいし「スキ」も要らない。

「ユニコーンウォーズ」が2024年の5月に渋谷イメージフォーラムとかの
収容人員数100人以下の超小規模の「ハンセンを訴えるススンダ映画館」で
上映されると聞いたときは何の感慨も無かった。

正確には…「渋谷イメージフォーラムに原子爆弾が投下されて
みんなみんなみんな死ねばいいのに」とは思ったよ。
ソレが地球の空気をキレイにする最善の方法だから。

そんな僕が「みんなみんなみんな死ねばいい」と思った
渋谷イメージフォーラムに行って実際に思ったことは
ココに来る人はみんな人生で一度も「ハレの日」がなかった
微塵も垢ぬけず微塵も「華」がなく服装が厳格な宗教者のソレで…。
僕は…まるで実家に帰ったかの様な安らぎを覚えた。
右を見ても左を見ても「僕とソックリの親戚」しかいないのだ。
つまり…渋谷イメージフォーラムに来る人はみんな…
「みんなみんなみんな死ねばいい」
と思っていると言うコトだ。

そうした…「死んだら地球の空気が確実に奇麗になる」人々から
2ヵ月近く愛好され…上映され続ける「ユニコーンウォーズ」とは
一体如何なる映画なのか…俄然興味が湧いてきたよ…。

「ユニコーンウォーズ」は最初の人間アダムの壮大な実験の話だ。
アダムとエヴァのコドモ…カインがアベルを殺し…。
最初の殺人を犯したのは
「神」の仕様設計に問題があると考えたアダムは
カインとアベルが一卵性双生児で同じ時刻に同じ母親から同じ姿で
同じスペックで生まれれば「最初の殺人」は起きないと考えたのだ。

だが…例え一卵性双生児として同じ時刻に同じ母親から生まれたとしても
カインとアベルには美醜の差があり…能力の差があり…。
母親の胎内の外に出る前後の差があり…。
カインは…。
「けっして「同じ」ではない」「アベルが依怙贔屓されている」
と言い出し…カインはモンスターと化してアベルを殺してしまう。

最初の人間アダムは実験が破綻した場合の安全弁として
聖母マリアを設定し…。
カインがマリアの血を飲んで美しくなろうとする契機をトリガーにして
猿たちが神殿でシコシコ作っていた
ダブルエントリーシステムの人工子宮・タタリガミが作動し
カインとアベルを人工子宮内に取り込んで「タネ」の状態まで戻す。

カインとアベルが「タネ」に戻った瞬間,
タタリガミは「万物の霊長」の姿を取り戻す。
だが今回の「万物の霊長」には股間に生殖器がないし
つがいの女も存在しない。

二足歩行するテディベアには再三再四生殖器が描写されていたのだから
今回の「万物の霊長」に生殖器が無いのには明確な意図があり…
「万物の霊長」は最早生殖の必要を認めず…。
「女」の存在意義すら排除し…。
未来永劫誰も生まない事を決断したのだと分かる。

「アダム」と呼ばれる万物の霊長は「炎の7日間」で世界を焼き…
超磁力兵器で地球の地軸を捻じ曲げ
6つの大陸を悉く海中に没しさせても尚
「もう一度チャンスを与えてくれ」
といい「神」はアダムに無限に機会を与え続ける。

「初手で女とセックスしなけりゃ「最初の殺人」は起こらないよね♪」

と主張するアダムをただ無数の猿たちのみが支持し彼に付き従う。

ユニコーンを絶滅させようが
森の生き物を絶滅させようが
テディベアを絶滅させようが

アダムは決して懲りない。

「こんどはうまくやる」

とカイジと同じ「寝言」を吐き続けるのだ。
オマエには賭けに勝つ才能が…賭博の才能がない…
ソレが「試行」が失敗し続ける原因で…
「ダメ人間のダメ回路」は誰にも修正出来ないのだ。

どうせ誰も知らんだろうけど
「ユニコーンウォーズ」(2022)には「プロトタイプ(原型)」とも呼べる
「ユニコーンブラッド」(2013)という10分未満の作品がある。
「ユニコーンウォーズ」のロングランを記念して
渋谷イメージフォーラムで
「ユニコーンブラッド」を「ユニコーンウォーズ」の後に
引き続き上映すると言う趣向だ。

「ユニコーンブラッド」はテディベアのカインが
自分より美しく才能のあるアベルを崖から突き落として殺して
「最初の人間アダム」に戻る話。

アルベルト・バスケス監督は…。
少なくとも11年前からアダムによる「実験」を繰り返しているのか…。
何度やっても…何度繰り返しても「同じ結果」になる未来しか見えん…。

なるほどなあ…。
頑なな生き方を自ら選ぶものは
心象風景に「他者」の存在する余地がなく…
エヴァもカインもアベルもいない未来永劫アダム(とサル)だけの世界に
「途方もない居心地の良さ」を感じ…。
斯くも長きに渡って…。
「ユニコーンウォーズ」を支持してるって訳だ。
ちいわかったよ…。

「ユニコーンウォーズ」は…。
僕の様な…。
未来永劫決して救われるコトの無い人間の為に作られた映画だったんだッ!

遥々房総半島南端から旅をして…
渋谷イメージフォーラムで見出したものは…
右を見ても左を向いても…
ただただ「僕」だけだった御粗末である。

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