コラム「『次』にナニを観るべきか…ホラー映画を観る順序」
僕の場合ですと…思春期に…
1.ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」(アルジェント監修版)
2.トビー・フーパ―監督の「悪魔のいけにえ」
3.ダリオ・アルジェント監督の「サスペリア」「サスペリアPART2」
4.ブライアン・デ・パルマ監督の「キャリー」
とのテレビ放送(吹替)での出会いがあり…
ホラー映画愛好家となって行くのですが…
ホラー映画は星の数程あり…
「『次』に何を観ればいいか分からない」
という問題に直面しました。
全ての映画がそうである様に…
ひとつの大ヒット作が生まれると…
模倣作がワッと生まれ…
「悪魔のxx」「死霊のxx」「地獄のxx」「恐怖のxx」等々…
同じ様なタイトルがズラッと並び…
この星の数程の「類似タイトル」の中から…
どうやって自分だけの彦星様・織姫様を探せば良いのでしょうか…?
本論考では僕がどうやって
「次」に観るべき作品を決定しているかを紹介し…
皆さんが「自分だけの彦星・織姫」を探す手掛かりとしたいのです…。
ひとつの提案として…
「書籍の場合」が参考になると思うのです…
僕の場合…
横溝正史の「犬神家の一族」が映画になると言うので
原作小説を読んだら面白かった…
推理小説初体験でもあり…
俄然推理小説全体にも関心が湧いてきた…
さて…「次」に何を読むべきなのだろうか…?
僕の場合…「横溝正史全制覇」を目指し…
「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」「獄門島」「悪魔が来りて笛を吹く」
「三つ首塔」「本陣殺人事件」「女王蜂」「悪霊島」
「病院坂の首括りの家」…を片っ端から読みました…。
読んでて気付いたのは…「作家」には「絶頂期」があり…
僕は初期作品と絶頂期に書かれた作品に萌え…
下り坂になって行く作品には冷淡な姿勢で読む様になったという…
「自分」の特性でした。
従ってワザワザ「全制覇」しなくとも
「初期」と「絶頂期」を読めばいいと思う様になりました…。
「次」に江戸川乱歩全制覇…
「次の次」に森村誠一全制覇…
「次の次の次」に高木彬光全制覇…
した後に…海外の推理小説も読む様になり…
アガサ・クリスティー,エラリイ・クイーン,エドガー・アラン・ポオ,
ヴァン・ダイン…と片っ端から制覇して行きました…。
僕の場合ですが「作品」を通じて「作家」に惚れ込み…
その著作を読んで行くと言った風で…
「映画」に於いてもまた然りで
ロメロ,アルジェント,デ・パルマ,フーパー作品を視聴し…
主だった作品を視聴し…。
ロメロの「ゾンビ」がスキと言うのなら…
同じだけの「スキ」を求めて…
同監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を観てみる価値はある…
フルチの「サンゲリア」を観てみる価値はある…
ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」がスキと言うのなら…
同じだけの「スキ」を求めて…
クローネンバーグの「シーバース」を観てみる価値はある…
カーペンターの「要塞警察」を観てみる価値はある…
アルジェントの「サスペリアPART2」がスキと言うのなら…
同じだけの「スキ」を求めて…
同監督の「歓びの毒牙」を観てみる価値はある…
マリオ・バーヴァの「モデル連続殺人!」を観てみる価値はある…
アルジェントの「歓びの毒牙」がスキと言うのなら…
同じだけの「スキ」を求めて…
ヒッチコックのサスペンス映画を観てみる価値はある…
我の「スキ」は…
我のみの「スキ」ではなく…
他の誰かが通過した「スキ」である可能性がある…
過去多くの先達が通過した「スキ」である可能性が非常に高いッ
ならば…
その…数多くの先達の足跡を追ってみる価値はある…
我が「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」をスキなら…
我と同じ様に「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」がスキで…
多大な影響を受けた…
クローネンバーグやカーペンターの作品を
追ってみる価値があると言っているのである…
我は樹木であり…
我の手足はありとあらゆる作品に…
神経系の様に貪欲に絡んで行く…
しかしながらその「貪欲」には明確な指向性があり…
何でも食っているワケではない…
我の「貪欲」の根源にあるのは…
ロメロの「ゾンビ」から受けた歓喜を無限に味わいたいと言う…
第2第3の「ゾンビ」に出会いたいと言う渇望であり…
アルジェントの「サスペリアPART2」から
受けた歓喜を無限に味わいたいと言う…
第2第3の「サスペリアPART2」に出会いたいと言う渇望であり…
フーパーの「悪魔のいけにえ」から受けた歓喜を無限に味わいたいと言う…
第2第3の「悪魔のいけにえ」に出会いたいと言う渇望であり…
デ・パルマの「キャリー」から受けた歓喜を無限に味わいたいと言う…
第2第3の「キャリー」に出会いたいと言う渇望であり…
これらの渇望には…
未来永劫「同じもの」を検索し…
「探し続ける」と言う…
明確な指向性があるのである…
断じてッ…無作為に映画を観ているのではない…
我の…ッ!
極めて個人的な貪欲を満たす為に…
我は映画を探し続けているのである…
第2第3の…
「ゾンビ」を…「サスペリアPART2」を…
「悪魔のいけにえ」を…「キャリー」をッ!
我は…星の数程ある映画の中から
無作為に「選んでる」んじゃない…
検索キーと一致する映画を「探してる」んだッ!
その行為は…断じて「無作為」などではなく…
これ以上無い程めッいッかッくッなッ「作為」があるんだッ!
コレほど明確な指向性があるのだから…
「次」に何を観たらいいかに迷うコトは稀であり…
無論…新たな貪欲の燃料投下は望む所であり…
「ノクタ」「フラワーズ01」「ムカデ人間2」と…
今迄喰ったコトのない珍味を…
拒むコトなど有り得ないのである…
我が貪欲は…樹木の神経系の様に網羅され…
何ひとつ見逃すまいと…
何ひとつ食いはぐれまいと…
「次の獲物」を待ち構えているのである…。
我は…ホラー映画に神経系の様に絡みつく…
樹木の意識であり…
「貪欲」をたったひとりの主人と崇め奉るモノである…
自分のスキな作品の作家を制覇し…
派生作…関連作…影響作を追って行くと言うやり方は…
書籍に於いても…映画に於いても…
過去に於いても…現在に於いても…未来に於いても…
尚有効であると愚考する次第です…。
「死霊のはらわた」と「悪魔のはらわた」が紛らわしいと言うのなら…
「原題で覚える」という手がある…
「死霊のはらわた」の原題「EVIL DEAD」と…
「悪魔のはらわた」の原題「FRESH FOR FRANKENSTEIN」は明確に異なり…
前者がゾンビ映画で
後者がフランケンシュタイン映画だと一目瞭然で分かると思う…
外国映画はね…コオロギくん…
メンド臭くなったら原語で考えた方がラクですって…実際…