結局、おいしいが、めんどくさいを帳消しにする件
フルーツ研究家の中野瑞樹氏という人をずっと追いかけている。
この人は基本的にフルーツ、つまり果物、厳密には「実」だけを食べて生きている人で、水もお茶も摂らない。若干の塩は摂っているらしいが、フルーツだけを食べることでもたらされる変化を、体を張って研究しているらしい。
変な人〜。
2016年にTBSラジオ「たまむすび」にゲストで呼ばれ興味を持った。その時点で7年位果物しか食べていなかったはずだが、「体調は極めてよく、お肌がツルツルに、体毛が生えなくなった」という。果物は太る、という人がいるが、甘い果物をふんだんに食べているはずの中野氏は極めてスレンダーだったのも興味深かった。
その後、Eテレ「天才てれびくん」に出ていた時に、「美味しそう!お母さん作って!」と娘が言った中野氏流フルーツの盛り合わせが彩り豊かで美味しそうで、よし、我が家ももっと果物を食べよう、と思うに至った。
しかし、なかなか果物を食卓にあげる習慣ができなかった。
まず、お値段。特に桃、ぶどう、梨。スーパーに行くと入り口付近に果物コーナーがあるけれど、「豊水 3個入り 798円」と見ると、なかなか食指が動かないものだった。
それでも娘たちが野菜嫌いで、ビタミン不足も気になっていたため、一応果物は買う、でも、どうしても食べきれない。そのうちにシワシワになったり傷んだりして食べずに捨ててしまうものもあった。
やっぱり果物って習慣的に食べるのは難しいのかな、と感じていた。
ところがある日、スーパーで、一玉198円の特売で売っていたパイナップルを食べて、そのおいしさにうなった。
ゴミの日の前日に一気に皮をむき、冷蔵庫に冷やしておくと翌朝にはキンキンに冷えたパイナップルが食べられる。生のパイナップルは缶詰のものより繊維が豊富でシャッキシャキ。意外に酸味も少なくいくらでも食べられてしまう。
勢いで他の果物もさっさと皮をむいて冷蔵庫に保存しておいた。いちご、キウイ、オレンジ。
すると翌日保存容器ごと食卓に出すだけで慌ただしい朝の食卓が一気に華やぎ、適度な甘さで頭も働き、喉も潤い、気分がいいことがわかった。
つまり今までは、果物が本当に美味しいと実感していなかったのかもしれない。体にいいからとか、そんな義務感から買おうとしていただけかも。だから買ってきていつか食べようと放っておいているうちに傷ませてしまったのかも、と思うに至った。
一旦うまい、もっと食べたい、そう思ってからは皮むきがちょっと楽しくなって、半年くらいは朝と晩の食後には果物を出すようになった。そろそろ習慣づいたと言っても良いのかもしれない。
うまいは面倒を凌駕する。この発見を「noteに書けるじゃん!!」と思っていたら、先日経済評論家の勝間和代氏がYoutubeで、『勝間和代の、ものごとの継続のコツは「快感」があるかどうかだけです。不快なものは一切続きません』というちょうど同じような(もっと深いけど)内容の動画を出していて、チェッ、先こさちゃった!と思った。(本当はリンクを貼りたいけれど、人様のものを勝手に貼って良いのかわからないので、ひとまずタイトルだけ記載しておきます)
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