乳児・小児の心肺蘇生法のやり方
こんばんは、今回は「乳児・小児の心肺蘇生法のやり方」をお話しします。
AEDには成人と未就学児用があり、電流の量が変わります。
(ない場合は、成人用で良い。)
(乳児・小児の心停止の原因)
多くの場合、不慮の事故で、8割以上が窒息となっています。
1歳~14歳までの全ての年齢で、窒息・交通事故・溺水の事故が
トップ1~3となっています。
※窒息となる物の目安はトイレットペーパーの芯を通るものです。
注意してください。
(乳児と小児の心肺蘇生法のやり方)
1.安全確認(二次災害の予防)
2.全身の観察(出血等の有無)
3.反応の確認(成人と同じように「大丈夫ですか。」「聞こえますか。」
と聞き、反応がなければ「反応なしとする。」
4.119番通報とAEDの確保(協力者を呼ぶことも忘れずに行う)
協力者がいなければ1人で行う。
5.呼吸の確認(普段通りの呼吸をしているか胸から腹を10秒間見て確認を
行う。 呼吸がなければ、「普段通りの呼吸なし」となる。
※しゃくりあげるような呼吸「死戦期呼吸」も呼吸なしとする。
また判断に迷う場合も呼吸なしとする。
6.胸骨圧迫
・成人の場合、約5㎝沈めていたが、小児の場合は、3分の1だけ沈める。
【小児の場合は、両手で押すが、力が強い場合は、片手で押す。】
【乳児の場合は、人差し指と中指で押す。】
・テンポは1分間に100回~120回(1秒間に2回行う感覚)
(アンパンマンのマーチと同じテンポ)
・乳児の場合は胸の下(乳頭線よりも下)を押し、
小児の場合は、胸の真ん中を押す。
・強く、速く、絶え間なくをこころがける。
7.人工呼吸
胸骨圧迫30回、人工呼吸2回(1秒間に1回×2)繰り返す。
「頭部後屈あご先挙上法」で気道確保を行ってから、息を吹き込む。
胸が軽く上がる程度。
ポケットフェイスマスクをして感染対策をこころがける。
8.AED
未就学児用の切り替えは、キーを差し込んだり、レバーを操作すると
変えられるが機種によって異なる。
・パッドの貼り方は、胸と背中(心臓の真下)に貼る。
・AEDの指示に従って、操作を行う。
9.救急隊への引継ぎ
AEDパッドを剥がさず、そのままにしておく。
電気ショック後から2分間は胸骨圧迫を行い、反応が戻れば一時待機
する。
また、反応がなければ、続行する。
(最後に)
子どもの場合、親は何も考えられない状況になっています。
もし助けを求めていたら、すぐに安全の確認をして助けなければいけません。
災害時に人が怪我をしたり、病気が悪化したりする場合もありますが、突然心停止になってしまうこともあるかもしれません。
そんな時、近くに自分だけしかいない場合、心肺蘇生法をしなければなりません。
その状況で、頭が真っ白になって分からなくならないように心肺蘇生法の
やり方を話しました。
次回は、「日常のけがの応急手当(捻挫、打撲、切り傷)について」
話したいと思います。
本日も読んでいただきありがとうございました。