マル秘展にようやく行ってきました
はじめまして、クラウドワークスの村上です。
普段は、デザイン組織の中でマネージャーをしております。
さっそくですが、デザイナーとして良質なアウトプットを出し続けるにあたりどうモチベーションを上げていますか。皆それぞれ「自分ならではのなにか」をお持ちかと思います。
私の場合は、美術館やギャラリーに足を運び作品を鑑賞することがモチベーション向上や次に作り出すものに対してのアイデアに繋がったりします。
そこでタイトルの通り、ようやくマル秘展に行くことができました。
マル秘展
昨年11月から開催していましたので、足を運ばれた方も多いかと思います。私自身も春頃を予定していたのですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、休館してしまい行けずじまいでしたが、6月から再開したことを知ったので行ってきました。
マル秘展は、日本デザインコミッティーに所属する幅広い世代のメンバーたちが、そのデザインの過程において生み出してきたスケッチ、図面、模型の数々が並んでいる展示になります。
ほんの一部を紹介
展示会自体は、アウトプットされるまでの過程で生み出してきたスケッチ、図面、模型の数々が紹介され、刺激を受けましたし学びにもなりました。美術館に足を運び、直接目で見て感じることが、クリエイティブに対しモチベーションをあげるために必要なんだと改めて感じました。
興味深かったのは、分野ごとにアウトプットまでの過程が違ったり、分野が同じでもデザイナーごとに過程が違ったりと、プロジェクトの性質によって、アイデアの検討や試作の進め方はさまざまだなと感じました。
今回は、「21_21 DESIGN SIGHT」で開催していた「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」に足を運びましたが、東京の主要な美術館やギャラリーが6月から徐々に再開しています。もちろんいままで通りの通常営業ではなく、新型コロナウイルスの対策を講じながらということになるので、事前予約制をとっているところも多く見受けられます。今回も事前に予約をとって足を運びました。(混雑も避けられてゆっくり作品を鑑賞できるので良いです!)
また、ソーシャル・ディスタンスを保つためにさまざまな取り組みをしている美術館も目立ち、一部ですが紹介します。
新型コロナウイルスの対策を講じた取り組み例
国内での取り組みの一例
渋谷パルコにて開催している写真家・映画監督の蜷川実花の新作個展「東京 TOKYO / MIKA NINAGAWA」。会場では2年間・500点以上もの作品や映像作品を展開されています。この会場の様子を3Dビューで鑑賞できるオンライン展示を併催しています。会場内を移動、また360度見渡す等、自宅にいながらあたかも実際に展示会場に居るような鑑賞体験が楽しめます。
国外での取り組みの一例
昨年、200万人以上を動員したクリムトやゴッホらがテーマの没入型展示。これらの展示を仕掛けたチームが、カナダのトロントで新作「Immersive Van Gogh Exhibit」を発表。その先行展示がトロントの新聞印刷工場跡地にて車中から見る「ドライブインスタイル」で行われるとのこと。海外ですが、ぜひとも体験したいものです…!
どちらもいままではあまり取り組まれなかった新しい体験を提供しています。いままで通り現地に足を運び作品を鑑賞する、もしくは自宅や車からソーシャルディスタンスを保ったまま作品を鑑賞する。ユーザーからすると2つの異なる体験から作品を鑑賞することができるのです。
個人的には、人気の展示だと混雑していて肝心の作品を鑑賞する前に疲れてしまい、なかなか集中できなかったりするので、こういった取り組みは嬉しいですね。ゆっくり作品を鑑賞できる体験を探してみるのも楽しみのひとつになるかもしれません。
紹介しました美術館やギャラリー以外でも、通常展示とは別にソーシャルディスタンスを保った取り組みが数多く実施してされています。ぜひチェックしてみてください。
さいごに
デザインのアウトプットは、多くの人々の目に触れられますが、その過程に光が当たることはめったにありません。その光が当たらない秘められた部分にこそ、アウトプットには現れない思考プロセスが刻まれています。普段は、目にすることができない過程を間近で見ることによって、自分自身の思考プロセスの枠が広がるような体験ができました。
また、今回は久しぶりに美術館へ訪れたよという note でしたが、ソーシャルディスタンスを保つ取り組みなどから、ポストコロナ時代において「できること」・「できないこと」が少なからずあると思っています。
こんな時代だからではなく、こんな時代だからこそ!のなにかを自分の中で見つけて色々と試みていくのも面白いかもしれません。制限がある中で知恵を絞ることこそがクリエイティブの醍醐味であるように感じます!それがきっと次へのスタンダードに繋がることでしょう。