『金属の箱とソファー』
私はソファーに横になって、グラスいっぱいに注いだウイスキーを飲みながら、本を読んでいた。これが私の休日の楽しみなのだ。この上等なソファーに体を預けて、好きなことをする。心休まる時であり、至福の時でもある。
ソファーの質はピンからキリまでさまざまだ。そして世の中にはハイレベルのソファーはあまり出回っていない。しかし私の持っているソファーは文句なく一流品だ。過去に知人から譲り受けたものだが、彼もまた私と同じように、世間にはびこっている造りの悪いソファーを嘆いていた。良いソファ