互いに相殺し合う紅白の3つの審査基準
毎年紅白歌合戦の選考は、
今年の活躍
世論の支持
番組の企画・演出
という大きな3つの要素があります。
この大きな3つの要素のそれぞれから歌手を選考するので、出場歌手が発表された時に色んな批判の声が出てくるんですよね。特に毎回疑問の声が大きいのは今年の活躍という部分だと思います。他の2つの要素で選ばれた出場歌手が、ただでさえ少ない紅白の枠を埋めてしまうので、どうしても選ばれない歌手が毎年出てきてしまいます。
これが紅白が他の歌番組と大きく違うところですね。他の歌番組なら、今年活躍した歌手をまずは大多数しっかり抑えた上で、次に年配層にもアプローチ出来るよう企画・演出を考えます。よくあるのはご本人と一緒に若い歌手がコラボして歌う往年のヒット曲メドレーとかでしょうか。メドレーを増やすことで、出場歌手も増やせますし、コラボ効果によって、お互いにその歌手を知らない世代の人達へのアピールにも繋がります。
しかし、紅白ではコラボで一緒に歌うということはほとんどありません。よくあるのはダンスヴォーカルグループがベテラン歌手のバックで踊るぐらいです。だいたいは固定ベテランや返り咲きベテランが自分達だけで完結するステージを見せています。
紅白は歌合戦と言いながら、選考基準の世論の支持も「紅白に出場してほしい歌手男女各3組」というアンケート調査結果を基に選考しています。曲目を後で発表して、まずは歌手先行で選ぶから毎年食傷気味の固定ベテラン歌手や曲がヒットしなかった人気歌手でも出場出来てしまうんですよね。
今後、紅白の選考基準の改善案を考えるなら先に今年のテーマを発表した上で、そのテーマに相応しい歌手をアンケート調査するのが良いかもしれません。
後は固定ベテラン歌手が果たして本当に紅白選考基準に沿って出場しているのか毎年疑問符がつくところです。