先生時々生徒。
北塩原村は、「太極拳のまち」として知られる喜多方市に隣接している。
その勢いが村の中にも流れてきているのか、「北塩原太極拳クラブ」という団体がある。
会員は11名。
夏場は月2回、冬場は月1回、保健センターで活動している。
太極拳の魅力とは、一体どんなものなのか。
長年太極拳に取り組み、クラブの代表でもある小野さんにお話を伺った。
目・腰・手
太極拳は、目・腰・手の順番で動かすのだそう。
この順番が大切。
なんとなく、「心を無にしてゆったりと動くもの」と理解していた。
動かす順番があるとは知らずに。
腰が先にまわってはダメ。
手が先に動いてもダメ。
一番最初に動かすのは目。
この順番を守り、身体の軸を回転させる。
回転するときは、足や股関節をしっかりと意識しましょう。
小野さんの口調は、優しい中にも厳しさを感じ、太極拳に対する思いが伝わってきた。
練功
太極拳に入る前に、まず行うのが練功。
音楽にあわせて行う呼吸体操の一種。
中国医学の裏付けを基に作られた体操で、自然治癒力を高めると言われている。
入門・初級・二十四式
ここからが太極拳。
右にいくにつれて、どんどん難易度が上がる。
さらに、二十四式は前半よりも後半が難しいとのこと。
目下、練習中。
この二十四式をマスターすれば、例えば遠くの街に引っ越したとしても、その街の太極拳クラブですぐに活動できる。
そんな代表の思いはメンバーに伝わり、少しずつだが前に進んでいる。
活動を始めたきっかけ
活動を始めたのは2009年。
「保健センターで介護予防を目的に活動しませんか?」という募集があり、そこで太極拳ができないかと応募したことがきっかけ。
早速メンバーを募集し、活動をスタート。
3ヶ月くらい続けばいいかな〜と思っていたところ、1年経ち、3年経ち、気づけば2019年で10年が経過。
小野さん曰く、「一緒に活動する仲間がいるから、ここまで続けてこられた」
仲間ってやっぱり大切。
休憩時間は学びの時間
代表の小野さんは、太極拳の先生。
しかし、休憩時間は生徒に変わったりもする。
太極拳クラブのメンバーは、様々な趣味や仕事をお持ちの方々。
「自分の知らないことを教えてもらえるのが、毎回の楽しみ」と、代表の小野さん。
休憩時間は、太極拳中には見られない表情を見ることができた。
まとめ
介護予防を目的に始めた太極拳。
集まってきたメンバーは、住んでいるところも違えば職種も様々。
いつしか太極拳だけが目的ではなく、「学びの場」としての機能も持つようになった。
しかし、あくまでも活動の目的は「介護予防」。
クラブに参加することで、心も身体も健康に保つことができている。
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