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なんでもない一瞬が、なにより美しい

2時間でも足りなかった。

鏑木清方は明治から昭和に活躍した日本画家。
美人画を描くが、

もとめられて画く場合
いはゆる美人画が多いけれども
自分の興味の置くところは
生活にある
それも中層以下の階級の生活に
最も惹かるる

と本人がいうように、
「生活」を描いている。

でも、有名な「築地明石町」もそうなんだけど、
着ている着物の柄というか模様というかデザインが、
なんて豊かなんだろう、と。
男女ともに着物をを見ていて、2時間があっという間だった。

これが「生活」を描いているのならば、
明治から昭和の日本人の美意識は、
もちろんそれらは江戸から、それ以前から脈々と続いてきているんだけど、
着るものに対する美意識は、「あはれ」というよりほかにない。

早めに観ておけばよかった。
美術展は、始まってまだ大丈夫と思っているころには終わってしまう。

鏑木清方展 国立近代美術館