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こども食堂へのアンコンシャス・バイアス

こども食堂が、全国で6,000箇所以上に増えた。
2020年から2021年、コロナな状況の影響もある。

というと、
やっぱり貧富の格差が大きくなって、
子どもの貧困が深刻になった、
と想像する。

間違いではないが、正しくもない。

こども食堂はたしかに、国が進める子どもの貧困対策ではある。
けれども実態は、「子育て支援」と「地域づくり」の面が大きい。

子どもたちに対して食事と居場所を提供しながら、
子どものみに限定しているのは、全体の4%、
生活困窮家庭に限定しているのは、同じく5%しかない。

ほとんどのこども食堂は、いろんな年代の人たちを受け入れている。
利用者の85%が大人で、60%が高齢者。
ボランティアなどの運営スタッフでは、70%が高齢者の一方、
30%以上が17歳以下の生徒児童が参加している。

こうした状況を調査したNPO法人全国こども食堂支援センター「むすびえ」は、
こども食堂を「多世代交流拠点」と位置づけている。

また、むすびえ理事長の湯浅誠さんは、
コロナでもこども食堂が増えた原因は、

①ソーシャルディスタンスを求められるからこそ「つながろう」
②子どもたちの居場所が少なくなっていることへの危機感
③身近なところでの安心感
④地域の持続可能性を高める

と分析している。

また、湯浅さんはTBSラジオ「アシタノカレッジ」で、
「こども食堂の300円のごはんを大人10人が食べれば、
7人の子どもたちがごはんを食べられるようになる」
と語っている。

こども食堂が貧困対策だというのは、
思い込みか偏見か、
あるいは知らないだけなのか、
無関心なのか。

わたしは、無意識にそういうもんだ思い込んでいた。
一種のアンコンシャス・バイアスである。

神田伯山的にいうなら、
(湯浅誠さんがかかわるから貧困対策と思われちゃう、)
かな(笑)。
知らんけど。