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全国200万人の「佐藤さん」をごっそり関係人口にしてしまおう、というプロジェクト

ランチから帰ってきてうとうとしてたら電話がかかってきた。
スマホを見れば、内閣府で働いている友だち。
うとうとのまま電話に出る。

「もしもし〜」
「あのさ、今日さ、……」

魅力的な地域づくりに係る意見交換会、
というのが16時からオンラインで開催される、
釜石からはエントリーがないのはどうしたものかしら。

ということだった。

どうしたものかしら、っていわれてもね。
でもまあ、取り急ぎ市役所の担当部署にお知らせして、
職員じゃなくても参加できる、っていうので、
わたしもそのセッションに参加してみた。

魅力的な地域づくりの事例として、
5つの自治体がプレゼンした。

zoomの操作がそれこそどうしたものかしら、って担当者もいて、
この期に及んでまだ不慣れなのかと、
使わないから使えないとはこのことかと。
それにしてもどの担当者も能面のように無表情で、
つなんなそうにしゃべっているけど、
内容はそれに反してどれもおもしろかった。
魅力的な地域づくり、おもしろかったというよりは、興味深かった。

たとえば栃木県佐野市。
佐野市は「佐藤さんのゆかりの地」だそうで、

国内最多で全国に200万人いるとされている佐藤姓のルーツは、
かつての佐野の唐沢山城に居城し、
平将門の乱を平定した藤原秀郷を始祖とする「佐野の藤原」とされる説が有力である

栃木県佐野市の資料より

そこでで実施した地域づくりは、
「佐藤さんゆかりの地」聖地化による関係人口増加プロジェクト

200万人の関係人口をつくろう! というプロジェクト。
佐藤さん組織と受け入れ体制の整備と、
企業版ふるさと納税への発展をめざした。

栃木県佐野市の資料より

なんで企業版ふるさと納税なのかわからないが、
よくこんなのを議会も通したし、
内閣府も助成金出したなあ、と感心した。

どんな効果があったのかは、
聞き逃してしまった。

もうひとつあって、それは
佐野らーめん予備校プロジェクト

東京圏への転出超過の原因として、就職の際には、職種の選択肢が幅広く、賃金、福利厚生面などにおいて。より質の高い就労条件を求める傾向が強いことがあげられる。
一方で、最大の観光資源である佐野らーめんは、店主の高齢化が進み、後継者不足によって廃業せざるを得ない店が増加している。

ということで、ラーメン店を開業したい人と後継者がいない店とのマッチング、
その人たちに技術の指導と独立起業を支援するプロジェクトらしい。

こっちは成果があって、15世帯31名が佐野市に移住し、
7店舗が開業できた。
立派なものだ。

だけど、後継者がいないお店の事業承継できたのかどうか、
聞き逃してしまった。

釜石も同じだなあ、と思った。
釜石ラーメンを出すお店は店主が高齢化し、
跡継ぎもいない、と聞いている。

釜石ではどんな対策を取っているのか、
週末が明けたら役所に尋ねてみようと思った。