SDGsは知らないけどサスティナブルならよくわかる
SDGs? 知らない。
サスティナブル? よく知ってる。
でもそれって地球環境のため? そうかもしれなけど(まああんまし興味ない)。
ジェンダーとか貧困とか、人のためにやさしい、ってことならやる!
ロンドンの若者たちは、こういう意識だそうだ。
「さとづくり48プロジェクト」のトークイベントで、
ロンドン在住のジャーナリスト、ヤマメ(山下めぐみ)さんがそういっていた。
ジェンダーとか貧困とか、人のためにやさしい、
をSDGsの17の目標にあてはめると、
1:貧困をなくそう
5:ジェンダー平等を実現しよう
17:パートナーシップで目標を達成しよう
になる。
社会全体にとって役に立つことをやりたい。
長いものに巻かれたくない。
というのがロンドンの若者の気質だ、と。
ロンドンの若者の意識や気質の根底には、
利他
がありそうだ。
利他とはなにか。
経済学者のジャック・アタリは、
パンデミックを乗り越えるためのキーワードとして「利他主義」を上げている。
深刻な危機に面したヨーロッパではいまこそ、互いに競い合うのではなく、
「他者のために生きる」という人間の本質に立ち返らなければならない」
といっている。
(「ETV特集 緊急対談 パンデミックが変える世界〜海外の知性が語る展望〜」 NHK 2020年4月11日)
利他とはなにを生むのか。
ヤマメさんは、
「居心地のいい場所」
という。
意識の高い人も低い人も、左を向いている人も右を向いている人も、
社会全体で巻き込んでいく。
政府が決めたことではなく、
人々が決めていく。
それは、「やっちまえ!」
なんだけど、自分たちの主張ばかりではなく、
社会だったりコミュニティだったり、そのためにいいことを「やっちまえ!」。
その地域のいいところを引き出すような活動をする。
街のDNAをちゃんと見据えて活かす。
居場所をつくるために楽しくやる。
経済、社会、環境にちゃんとからめる。
そうすれば、行政も街の人たちも、参加してくれる。
街のDNAってなんだろう。
それは、地方都市にとって、その街のおもしろい部分。
ああそうだよね、と人々が共感する部分。
ああそうだよね、と共感することが、利他主義なのではないだろうか。
じゃあこうしよう、と共鳴することが、利他主義なのではないだろうか。
居場所をつくることは、共感であり共鳴であり、
自分以外のいろんな人たちにとって共感できて共鳴できて、
いっしょに動いて少しずつ変えていくこと。
すぐに成果が出るわけではなく、長い目でみていく。
「さとづくり48プロジェクト」のトークイベント。
ヤマメさんのロンドンからのzoomを通してのデジタルなコメントは、
梅雨明けた心地よい夕方のセミの鳴き声を上書きして、響いてきた。