ラグビーワールドカップは来年もある。そして……
釜石は人口3万人。映画館も美術館もないけど、
ラグビーのスタジアムはある。
ってけっこう、特殊な環境。
ラグビー専用スタジアムは東京都港区、埼玉県熊谷市、大阪府東大阪市にもあるけど、人口だけで比較すると、
熊谷市 19万4000人
港区 24万3000人
東大阪市 49万1000人
釜石の釜石鵜住居復興スタジアム(ウノスタ)は、
震災からの復興中につくりはじめて、
2018年8月19日に、オープニングのゲームがあった。
オープニングゲームに先駆けて、スタジアムでは感謝のスピーチ。
「キックオフ宣言」、釜石高校2年生の洞口留伊さんが、
「わたしは、釜石が好きだ」
とスピーチを始めた。
わたしは「そうそう」、うんうんと思ったし。
スタジアムにいる観客全員が静かに首肯いている雰囲気だった。
このスタジアムがつくられたのは、私の小学校があった場所。入学するはずだった中学校があった場所。そして、離れ離れになってしまった友だちと、また会える大切な場所。
翌2019年には、ラグビーワールドカップ日本大会が開催され、
東京の開幕試合で日本代表がロシア代表を破り、
釜石では9月25日にフィジー対ウルグアイ戦があって、
ウルグアイが格上のフィジーに勝つというジャイアントキリング(大番狂わせ)。
10月13日にはカナダとナミビアの試合が予定されていたが、
台風のため中止。
両チームともに宿泊地でドロかきのボランティア活動をして、
感動のエピソードとなった。
(このカナダとナミビアの再戦を、と、2020年と2021年に企画されたが、
2回とも実施寸前のところでコロナのため延期された)
先日8月19日で3歳となったスタジアムはいま、
市民がスポーツやアートを楽しむための場として利用され、
朝ヨガだったり、ミニコンサートが開かれたり、スタジアム結婚式もあった。
そして、ラグビー女子日本代表候補の強化合宿がまもなく行われる。
なんに向けての、強化合宿か。
というと、来年2022年に延期開催される女性チームのラグビーワールドカップのため。
釜石でワールドカップのための合宿。
であるならば、
日本でもう一回、今度は女性チームのラグビーワールドカップをやろう。
そして、その開幕戦と決勝戦を、ウノスタでやろう!
わたしは、釜石が好きだ。
世界に向けてもう一度。