若い子たちの闇は深い
栃木県下野市に視察に来た。
下野市は人口約6万人、小山と宇都宮の間にある小さな街。
高齢化率は「26.57%、ちょっと高めなんです」という職員さんに、
釜石市は40%超えてます、といったら本気で驚いていた。
去年の10月にできた「福祉まるごと相談窓口」。
生きづらいと感じる人が増え、福祉ニーズの多様化、複雑化、
そんなこんなで制度の隙間にあって、
縦割り行政では解決できない人たちがいる。
たとえば、ヤングケアラー。
小学生や中学生が家族の世話をする。
勉強ができない友だちと遊べない。
障害がある家族、小さな兄弟姉妹、
高齢者特有の症状がある祖父母などの世話。
教育、育児、福祉の問題に対して、
解決に向けてサポートしていく、
あるいは適切な団体や機関につなぐコンシェルジュのような役割。
それが「福祉まるごと相談窓口」だ。
開設からちょうど1年たった。
相談にやってくる一番多い年齢層は、50〜64歳。
介護保険をもらえるまでいかなくて、
障害者としても認定されないような人たちが、
生活が困窮している、精神障害じゃないか、と相談に来る。
若年層の相談も増えている。
15歳以下の小中学生は不登校、
16〜18歳の高校生世代はひきこもり。
ひきこもりは30代40代にもみられ、
悲惨なDVもいくつもある。
説明をしてくれた担当職員の
「若い子は闇が深い」
という言葉が刺さりまくった。