うのスタでスタレビ、初めてのスタジアムライブ
初めてのスタジアムライブだった。
アーティストはスターダスト・レビュー。
えっ?誰?
6月にチケットを売り始めたときは、街ではそんな感じだった。
いまでもきっと、そうだろう。
観客1300人、ほとんどが中高年だった。
でも高齢化率40%の釜石では、そこま「マス」だから、
アーティスト選考としては正解だろう。
ただし、釜石の人たちが1300人の中にどれだけいたのか。
釜石駅まで行く無料シャトルバスは満員で乗り切れず、
有料のバスを増便させた。
三陸鉄道も満員の状態で鵜住居駅まで来ていた。
釜石市民はクルマ移動が基本なので、
鉄道やバスといった公共交通機関を使うのは、
市外から来てくれた人たち。
でもそれもOK。
釜石市としてはインバウンドだ。
20℃を切った肌寒さ、小雨ながら降り続く雨の中、
というあいにくの悪条件でもいちおう「成功」だったのは、
今後のスタジアムライブにも好影響だったのではないか。
なにより、スタレビの歌をナマで聴けた。
わたしはボランティアスタッフだったから、
リハーサルも聴けた。
熱心なファンではないけれど、
好きな曲はいくつもある。
本番中に休憩撮って焼きそば食べてたら「今夜だけきっと」が演奏され始めたので、急いで食べてダッシュで所定の場所に戻った。
うのスタで、鵜住居という街で「木蘭の涙」には、心が揺さぶられた。
逢いたくて 逢いたくて
で始まる「木蘭の涙」は、大切な人を突然亡くしてしまった悲しさ、やるせなさを歌っている。
「さよなら」も「またね」も「ありがとう」もいえないまま。
しばらくときがたったけど、ふとした瞬間に思い出してしまう。
スタジアムにいた釜石の人たちはきっと、
自分のオリジナルな「木蘭の涙」を歌っていたんだろう。