「味のしない?飴」は社会にイノベーションを起こす
「味のしない?飴」を発売元のカンロのいーさん(ニックネーム)からいただいた。
舐めてみると、ホントに味がしなかった。
アメとジブリ
大隈塾コミュニティのミーティングで、
スタッフ4人でいっせいに口に入れた。
そしてら、いっせいに驚愕の声があがった。
「アメ=砂糖のかたまり、という固定観念をぶっ飛ばしている」
ちょうどスタジオジブリの映画『君たちはどう生きるか』が、
事前の宣伝をまったくしなかった戦略が、
逆にみんなを映画館に向かわせるような予感があるね、
と話をしていたところだっただけに、
甘くないどころか、なんの味もしないアメが、
『君たちはどう生きるか』とシンクロしていた。
固定観念をはずしたら
この「味のしない?飴」は、
2022年5月に、ローソンでテスト販売され、
爆発的に売れて、すぐにお店からなくなった。
SNSでも話題になった。
今年も7月11日に販売して、即完売。
(知らなかったのは、わたしのセブン-イレブン愛が強すぎるからか……)
(でも7月11日にローソンで、というのが粋だね)
まだ正式販売にはいたってないらしい。
でも、需要はある。
いーさんいわく、
「ドライマウスという口の中が乾いてしまう方が、
甘いアメじゃなくて、味のないアメを求めていたそうで、
そういうお客様の課題解決商品であったのです」
固定観念=こういうものだ、というのをはずせば、
実は可能性が広がる、見えてないニーズに刺さる、
イノベーションが起きる、といういい例だ。
次は「暑くない高校野球」
そろそろ高校野球=夏の暑いときにやる、
という観念を変えてみたらどうか。
バットだって木製が当たり前のところを金属バットにしたら、
打球が速く、遠くに飛ぶようになって、
18歳以下の野球にダイナミズムが生まれたように。
熱中症アラートが出ているのに、
メディアも関係者たちもダブルスタンダードで、
選手たちは野球をさせ、スタンドでは応援させ、
なんてやらなくても、
涼しくなってからやったほうが、
みんなにとっても幸せなんじゃないか。
温暖化で気温がかつてより上がっているのに、
開催時期はかつてと同じときに固定されている。
味のしないアメが受け入れられるように、
ほどほどの気温の高校野球でもいいんじゃないかと、
そうすれば野球部に入る生徒たちも増えるんじゃないかと、
野球の技術も楽しさも上がるんじゃないかと、
大谷翔平みたいなのがどんどんでてくるんじゃないかと、
夏の予選が始まるといつもそう思っている。