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人を見る目と自分を見る目

じーっと観察していた。

昨日の大隈塾ゼミは、2人のゼミ生の「自分プレゼンテーション」。
自分が立ち上げているプロジェクトや関わっている活動、
サークル、部活、インターン、アルバイト。
旅行や留学なども、以前はあった。

昨日は2人がプレゼン。
クルミザワは同志社大学の学生。2020年度の国内交換留学生として早稲田大学にきて、大隈塾でも学んだ。
ふだんは京都にいるクルミザワは、
昨日はたまたま東京に来たのか、対面で参加。
(科目登録してなくても、こうしてゼミのプレゼンに参加することはたまにある)

去年のゼミ生をじーっと観察して、
どんな人物かを評した。

もうひとりはハタマホ。
彼女は夫と札幌に住んでいて、オンライン参加。
コロナ前にアラスカに留学し、休学して北海道の牧場にインターン。
そこの次男と恋して結婚。
コロナで大学の授業がリモートになったので、
夫の実家の牧場、農場を手伝いながら、大学の授業を受けている。
(ネットでショートストーリーを書いてて、なかなか癒やされる)

ハタマホは自分をじーっと観察した。
自分の「陰」の部分を。

「一応やっとくか」程度の感覚でインターンに応募し、
さらさらと面接も終わって、受かった、はずだったのが。
その会社から「ご多幸をお祈り申し上げます」のメール。
いわゆる「短冊」、不合格通知。

ハタマホは、なんで落とされたのかわからない。
早稲田大学、アラスカに留学、一年休学して農体験、
学生結婚、主婦しながら、畜産しながらリモートで大学の授業、
などなど、
「わたしって、こんなにおもしろいのに……」
バカじゃないの、と怒り心頭ながら、はたと考えた。
「もしかして、バカはわたし?」

自分は人とは違う、ということを自分に求めてきた。
自分が選ばなかった道を選んだ人を、バカにしてきた。
誰かにほめられるような生き方をしてきた。
「めっちゃダサい」

一ヶ月考えた。考え抜いた実感がわくまで、考えた。
ふたつ心に決めた。ひとつは、人をバカにしない。
多様性が大事だよね、と口ではいいながら
自分の中では多様性を認めてこなかった。

もうひとつは、自分の人生の価値は自分でつくっていく。
誰かにほめられるような、誰かに評価される生き方でなくていい。

観察、ってのは味わい深い言葉で、
じーっと見て(観)、思いやる(察)。

京都から東京にきて対面で、
札幌の自宅からリモートで、
はからずも、ふたりとも「観察」をプレゼンしていた。