ライフシフトをするために必要なのはコミュニティである
人生には3つのステージがあって、
①フルタイムで教育を受けるステージ
②フルタイムで仕事をするステージ
③フルタイムで引退生活を過ごすステージ
となっていた。
みんなが一緒のステージを歩んでいく。
たとえばわたしなら、1966年生まれだから、
1966年生まれの人たちは一斉に小学校に入り、中学校で学び、高校へいく。
大学に行くかどうかで少しのタイムラグはありつつ、
だいたい40年か50年はフルタイムで働く。
働いて働いて働いて、生産年齢をオーバーすると、
会社からあたたかく追い出されていく。
みんないっしょだから、同調圧力がすごい。
学校へ行かないのはおかしい。
中卒で働くのはおかしい。
会社をやめるのはおかしい。
会社をやめて大学に入り直して勉強するのはおかしい。
そうしたなかで、
人はどのようにして幸福感と満足感を得るのか。
ハーバード大学の長期にわたる追跡調査によると、
人生の幸福感と満足感に大きな好影響を与えるのは、
深くて豊かで長い時間かけて育んだ「友情」、
ということらしい。
ところがいま、②仕事をするステージを延長しないといけなくなった。
そもそも②で深くて豊かな友情を育むのは難しかったのに、
振り返ってみると、ほんの数人ぐらいしか友人はいない。
学生時代の友人は音信不通が長く続いているし、
仕事の同僚は仲間ではあるけれども、ライバルでもある。
同調圧力がかかっていて、付き合いが長くなれば、
それだけ妬み嫉みもしっかりある。
『ライフシフト2』では、①②③をミックスさせた、マルチステージを推している。
そのためにどうすればいいか。
そこまではまだ読んでないので、これからなんだけど、
わたしは、コミュニティだと思う。
地域のコミュニティであり、職場のコミュニティであり、
または、それとは重ならないコミュニティ。
コミュニティをつくるか、つくられたコミュニティに属するか。
コミュニティで学びながら、新しい友だちをふやしながら、
仕事をしていく、生活をしていく。
ライフシフトをするために必要なのは、コミュニティである。
『LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略』アンドリュー・スコット、リンダ・グラットン著 池村千秋訳 東洋経済新報社 2021年