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踏み台に乗っけて見せてあげる

地元釜石のラグビーチーム「シーウェイブス」に
ナオト(中村直人)がスクラムコーチにやってきた。

いっしょにごはんを食べながら、
ああそうか、と思うことがいくつもあった。

去年もスクラムコーチをしたらしく、
昨シーズンやたらとシーウェイブスのスクラムが強かったのは
そのおかげか、と悔しいけどナオトのちからを認めざるを得なかった。

わたしは学生たちと話をしていて、
たとえばグループワークを組み立てているときに、
「あれ?」とか「惜しい!」とか思うことがある。
いい考え方とかアイディアだし、
それを開陳している本人は得意になってドヤ顔して(るときもある)、
だけど、もう一歩足りない。
というときに、
わたしが知ってるワークをダイレクトに教えるんじゃなく、
その要素の一部を、得意になってる学生にふってみる。
たとえていえば、踏み台を出してあげて、そこに乗っかるようにさせる。
目線が高くなって、これまで見えてなかった風景が見えてくる。
それで、つくりかけていたワークがぐっと良くなる、
ということがある。

日本代表として実績を残してきたナオトには、
シーウェイブスのプロップたちには見えてない風景が見えている。
シーウェイブスのスクラムが強くなったのは、
その風景を想像させて、見えるようにしてあげたから。
ダイレクトにスクラムのスキルを教えたのではなかった。

ごはんを食べながら、具体的にいろいろ聞いていた。
「このネタ使えるな〜」と思っていたら、
「書いたらあかんよ〜」
といわれたので、今回はここまで。

スクラムって奥が深いなあ。