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手前味噌ではありますが

釜石の人たちは、ラグビーリテラシーが高い。
とくに、おじいちゃんおばあちゃんたち。
みんな同じところで歓声をあげ、
同じところでため息をつく。

40分と40分の前後半、
それぞれ集中力が途切れるところがある。
選手と同じく観客もそうで、
集中力が切れてるときは、
ボールは目で追ってるんだけど、
追ってるだけでココロここにあらず、
のときがある。
そんなときは、
観客の歓声かため息で我に帰ったりするが、
昨日の鵜住居スタジアムでの
釜石シーウェイブスと
九州電力キューデンヴォルテクス
との試合でも、しばしばあった。

トライ、なんだけどもしかするとノッコンかも。ボールを地面につけたようでいて、
実は落としてる。
タッチキックなんだけど、案外飛んでない。
そのプレー、微妙なんだけど、
観客はレフリーのジャッジより先にため息。

釜石の人たちはおもしろい。

鵜住居スタジアムの収容数を、
6,000から10,000人に増やそうとしてる。
ラグビーのプロ化に応じるためだ。
釜石でプロチームができれば、
盛岡や仙台や大船渡や気仙沼からも
人が集まってくるようだ。
しかも、鉄道インフラが貧弱だから、
みんなクルマでくる。
家族で乗ってくるから、
家族の時間が増える。

釜石のラグビースクールが、
それまでの10人ちょぼちょぼから、
一気に60人超えした。
女子もけっこういる。

釜石のチームが強くなって、
子どもたちのラグビー人口が増えて、
ワールドカップのときのような、
街なかに笑い顔が増えたら、
高炉の火が消え、人口流出が止まらず、
息絶え絶えの街が、
さらに津波に襲われて壊滅した街が、
オセロゲームの黒いピースが
パタンパタンとひっくり返すように、
白いピースに満ちあふれるかもしれない。

試合が終わって、
相手チームにスタンディングオベーション。
なんか、このままいけそうな予感がする。

手前味噌すぎるか笑笑