サクラフィフティーンにPlayfulのモデルをみた
プレイフルなリーダーシップってこんなもんだなあ、と、ちょっと感動した。
(Playful)
サクラフィフティーンが釜石に合宿に来ている。
(ラグビー日本代表の女子チーム)
昨日は紅白戦をやるというので、
朝からウノスタにいってきた。
(釜石鵜住居復興スタジアム)
ラグビー合宿の仕上げは紅白戦。
もうこれ以上クソのように走らなくていい!という解放感と、
もうこれで合宿は終了!という達成感。
なつかしいな〜。
(むしろ息子のラグビースクールの合宿のほうがなつかしい)
日本代表の赤白ストライプのファーストジャージと、
ブルーのセカンドジャージのチームに分かれて、
試合前の練習をしていた。
けど、チームがいっしょになってアップしているんじゃなくて、
個人個人、あるいは少人数で身体を動かしていて、
笑い声なども聞こえてくる。
(ウノスタはグラウンドと観客席がすごく近い)
トレーニングコーチは、時間だけを読み上げる。
「あと10ふ〜〜ん」
じゃそろそろ、フォワードとバックスでか集まりましょうか、
という声がけをするでもなく、FWとBKに分かれて、
BKはアタックの練習、FWはラインアウトの練習。
最大80%のスピードで呼吸合わせ、という感じだったし、
それほど上手ではなかった。
「あれ? やっぱり日本代表といっても、女子はこんなのもん?」
高校生レベルかなあ、と思いながら、
それでも笑い声や笑顔がときどき見うけられるラグビーをながめていた。
キックオフ。
様子は一変した。
ミスキックっぽいスタートだったが、
ボールを追いかけるスピード、身体を当てにいくコンタクトの強さ、
モールやラックでの身体のコントロール、パスを投げるタイミング。
いい感じのラグビーで、もちろんさっきまでのように笑顔はない。
ミスはちょいちょいあるけど、そうとうにレベルの高いラグビーだった。
午後。夕方からサクラフィフティーンがクールダウンをやるというので、
またグラウンドに見にいった。
バスから降りてくる選手たちは、
大漁旗を降って歓迎する釜石市民に、
「ありがとうございま〜す」
と、選手それぞれ笑顔で応える。
大漁旗が珍しいのか、旗にどういう意味があるのか尋ねている選手もいる。
ちょっとしたコミュニケーション。
市民にとって、選手やチームがぐっと身近に感じられるようになる。
クールダウンは、午前中と同じように三々五々、ばらばらに。
今回は大きくまとまることなく、トレーディングコーチがタイムアップを伝える。
エンジンを組んで、ヘッドコーチがひと言二言。
柔らかいバーを使って、フェンシング大会が始まった。
昨日は、競歩だったらしい。
一日の最後は、こうしたアトラクションでシメる。
オリパラの期間なので、手作りのメダルも用意されていた。
1位2位3位の選手には、メダルの授与式も行われる。
笑顔、笑顔、笑顔。
あの試合の様子と、このトレーディングのときの様子。
プレイフルとは、楽しみながらも「真剣勝負」。
本気だからこそ、楽しい。
そして、それぞれが自分のやること、やらなければいけないこと、
誰かのそれをサポートすること。
コーチに指示を出されることなく、選手個人が自分で考えておこなている。
まさにプレイフルなリーダーシップだった。
「イレブン」とか「セブン」よりまどろっこしい感はあるものの、
サクラフィフティーンはラグビーの日本代表として、
すごく誇らしくて、そしてチャーミングだった。