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イオンの中のDトール・コーヒーのチームワーク

地元のイオンの中にDトール・コーヒーがあって、
ときどき打ち合わせとかに使っている。
けっこう人気があって、年末もなかなか賑わってた。

ある日。
インタビューのためにDトール・コーヒーにいった。
タンブラーを持っていっていたので、
コーヒーを注文して、タンブラーをかばんから取り出して、
レジカウンターにトンと置いた。

お店の女性が、
「すいません、タンブラーでのサービスはやってないんです」
と。
わたしは「値引きじゃなくて、これに入れて欲しいんです」と。
お店の女性は、
「すいません、それでしたら、いったんこちらからカップでお出して、
お客さまがご自分でタンブラーに移していただくことになります」
と。

コロナだから触りたくないのか?

あんまりここで詰めてもしょうがないので、
タンブラー要求を取り下げた。

お金を払って待っていたら、お店の人は、
テイクアウト用の紙コップでコーヒーSを出した。

逆にコロナだからお店のカップで飲みたくないんだろう、
と思われたのかもしれない。
だとしたら、いい判断だろうけど、
わたしはそこにはこだわってないし、
逆に紙コップはゴミになるからあまりうれしい気はしない。

なんとなくモヤッとしたけど、
こんなこともあるさ、ぐらいに考えることにした。

次の日。
インタビューの文字起こしをするのと、
エネルギーシェア(暖房代の節約)のために、
またDトール・コーヒーにいった。

今日のお相手は店長さんで、
すごくにこやかに、まるでSタバなみにお客さんに話しかけてきそうなフレンドリーな感じ。
普通にコーヒーを注文して、普通に陶器のカップで出てきた。

飲みながら作業をしていると、
店長さんがあとからきたおばさん客に話しかけてる。
おばさん客は、紙コップだった。
店長さんはすみやかににこやかに、おばさん客を退場させた。

知っててやってるのか知らないでやってしまったのか、
消費税は10%なので、店内で飲食すると10%のチャージがかかる。
ところがテイクアウトは軽減税率の8%が採用されるので、
テイクアウトのほうがお得になる。
おばさん客は、8%で買っていながら、10%の行動をとっている。
いわゆる「テイクアウト詐欺」だ。

あれ?と思った。
わたしも昨日、紙コップを使っていた。
このすばらしい店長さんなら、わたしを退場処分にしていただろう。
ところがそうはならなかった。

とすれば昨日、わたしに紙コップでサービスした店員さんは、
店長さんと「これこれこういうわけで」と報告していたんだろう。
あるいは、店長さんはわたしと店員さんとの会話を見聞きしており、
この店員さんのとった処置を承知していたのかもしれない。
いずれにしろ、店員さんと店長さんはコミュニケーションをきちんととっていた、
ということになる。
見事なチームでのワークだ。

ああそういうことか、と仮説を立ててみたら、
このDトール・コーヒーが繁盛しているわけがわかった、
ような気がしないでもない。

というか、そういう理由で繁盛していたとしたらいいな、
と、昨日のモヤモヤが今日はスッキリに変わった、
ような気がした。