あのカツサンド、ふたたび。
口を大きく開けて、ガブッとかじりつく。
ヒレカツは柔らかい、
ロースカツはちょっとした歯ごたえがあり、肉汁がじゅわっと。
その肉汁をパンが吸収するかというと、
そんな大きさも厚さもない。
パンといっても申し訳程度、「サンド」を成立させるためだけの役割のようだ。
とんかつ清水のカツサンド。
辛子をたっぷりもらって、人差し指で肉に塗りたくる。
口を大きく開けて、またひと口ガブッとかじりつく。
辛子のツーン感、コロモのサクサク感、ややおこげ感。
コロモはパンの耳をミキサーにかけて細かくする。
パンは普通のパンでいい。
厚切りの生肉は、冷蔵庫から出して常温に戻しておく。
でないと、肉の中まで火が通りにくい。
溶き卵には塩をちょこっと入れておく。塩味を軽く感じるくらいでOK。
小麦粉をまぶし、卵液にドボンと入れた肉を引き上げ、パン粉をまぶして、
ちょこっと置いておく。
揚げ方は「はじめはカリッと、あとはやさしく」。
カウンターに立つ、岩手県山田町にルーツを持つ田老(たろう)くんはそういう。
わたしには見当がつかない揚げ方だ。
(そもそも揚げ物をしない)
ソースは市販のものをいくつかミックス。
ただし、「これで食べんのしんどいから」(たろうくん)
ちょこっとだけ「あれ」をたす。
付け合せのしば漬けが、なんとも京都っぽい。
カレーでいう福神漬けやらっきょみたい。
お通しにはクミンをきかせたスパイシーな煮込み。
なおかつの美味しい生ビール、4杯目のおかわり。