梅は咲いたか、桜はまだかいな
という小唄がある。
うめぇは〜〜咲いたかぁ、さくぅうら〜は〜まだかいなぁ
みたいに唄う。
という意味。
春画というか、もっと深い意味もある。
東風(こち)吹かば匂いおこせよ梅の花 主(あるじ)なしとて春な忘れそ
という和歌もある。
菅原道真。京都から福岡の太宰府へ左遷されるときに詠んだ歌。
春風が吹いたらこのいい香りを届けてね、梅の花ちゃん。
わたしが都にいなくなって田舎にいってもわたしのことを忘れないでね。
悔しさあふるる抒情詩。
日本の春は、まず梅が咲いて、そのあとに桜が咲く。
東京ではもう桜は盛りを過ぎ、散り桜の余韻に浸っている。
昨日、その東京から岩手釜石に帰ってきた。
1日だったので、氏神さまの尾崎神社にお詣りにいったら、
小ぶりなはなが満開だった。
いいな〜、これはかわいい桜だな〜、と思って、
Instagramにあげた。
そしたら親友ハマちゃんが、
「あれは梅ですよ」
と。
春な忘れそ
「な〜〜そ」で禁止の用法。
春を忘れちゃだめよ、わたしを忘れちゃだめだよと。
梅と桜とを間違っちゃだめよ、と。
あれは梅だったかぁ〜(涙)。