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めでたいカマコクの入学式
カマコクの日本語学科の入学式だった。
(釜石市国際外語大学校)
ネパールからの留学生、15人。
めでたい。
式辞で武内新也校長は、
「生活環境が激変して、とまどったり驚いたり、
ストレスがかかっていると思う。
そんなときは釜石に来るときの夢とか希望とかを思い出して欲しい」
と。
「その夢と希望の実現のために、全力をあげてサポートします」
いいね〜、サポートしましょう!と思いつつ、
ストレスとかサポートとか、
日本語の文の途中に、英語をカタカナにした単語を差し込むって理解しにくいだろうな、と思ったりしていた。
日本語はむずかしい。
そんな日本語を学んで、さらに観光などの知識と技術を学びに来てくれるのって、しかも東北の釜石に、というのはとってもありがたい。
4月から先に学科がスタートしている観光学科の学生も、お祝いのスピーチ。
「釜石に来てくれた、一人ひとりの勇気で、この日を迎えることができました」
先輩はちゃんとわかってくれてる。
釜石に来るには勇気がいるんだ。
その勇気に敬意を払って、迎え入れて、
多文化共生社会をつくっていく、
というのがこれからのコミュニティのあり方だ。
多文化、異文化、といえば、
留学生たちは一人ひとり、日本語の発音とアクセントで名前を呼ばれて、
「はい!」と応じて、立ち上がって、お辞儀して、というのはカルチャーショックだっただろうなと想像する。
わたしも中国に留学した最初の授業で、
出席を取るときに「村田信之」を
「ツンテンシンジー」
と中国語発音されたとき、そしてその返答が
「到!(ダオ)」
って勢いよく右手を上げろ、と教えられたときはショックだった。
文化大革命かよ、毛沢東かよ、とトホホな思いになっていた。
あと、今回の入学式典の司会の方の
「起立!」「礼!」「着席!」
という命令口調には、留学生たちにはなんともなかった、そんなもんかと思ったかもしれないけど、わたしはびっくりした。
「ご起立ください」「ご一礼ください」「ご着席ください」
に慣れすぎて、もう忘れていた感覚だった。
ひさしぶりに、学校教育は軍隊訓練と地続きだったことを思い出した。