どうしてますかお父さんお母さん、友だちみんなは元気ですか?
そこは、たくさんの住民が避難しにきて、
いっきに流されてしまった建物の跡地。
いまでは、「祈りのパーク」となって、
市民が手を合わせる場所になっている。
17:20、竹灯篭を灯し始める。
17:30、お坊さんの読経。
しばらくして、集まった市民、大半が遺族なんだろう、
お焼香になった。
普通なら読経が続くところ、
今回はバイオリンの演奏に。
釜石、大槌、遠野の近隣3箇所に住む、
幼稚園児から高齢者までいるバイオリンの愛好者たち。
焼香と演奏がいい具合に絡み合っていくうちに、
日がすっかり暮れた。
最後の演奏曲は「ふるさと」。
歌詞にある
「いかにいます父母、つつがなきや友垣」
は、そこにいる人たちにとって、
墓銘碑に刻まれている父母、家族、友だちでもある。
うっすらと、歌声が聞こえていた。
岩手県は3月11日を「東日本大震災津波を語り継ぐ日」とする条例を制定している。
祈りのパークに灯籠で灯された「忘れない」の文字。
暗くなった祈りのパークに明るく浮かんでいた。