賢く収縮して「賑やかな過疎」に
岡山県美咲町は人口およそ13,000人。
「賢く収縮するまちづくり」で、「消滅可能性都市」から脱却した。
ただ収縮するのではなく、賢く収縮する。
ひとつは、複数の施設を統廃合して、充実させる。
町有住宅、保育園、幼稚園、診療所、体育館、プールを解体。
図書館も公民館も保健センターも。
それらは「生涯学習センター」として再編した。
5つの小学校と3つの中学校も統合して2つの「義務教育学校」にした。
6-3制から4-3-2制に変えた。
まちの温泉施設も廃止した。
どれもこれも住民から非難轟々だったが、
町長と職員は毎日毎日自治会に足を運んだ。
人口減少と歳入縮小する時代を見据えて、
・まちのあり方、まちの将来像をどう描くか
・まちづくりの方向性をどうするか
・みらい(将来)に負担を残さない
・どのように持続可能なまちづくりを行うか
・まちの規模が縮小しても、住民の生活はしっかり守る
として、住民参加の「みさきみらい会議」を設置し、
町を13のブロックに分けて住民自治を強化した。
2年かかった。
2年がかりで説得して納得してもらった。
人口が減っても、町の面積は変わらない。
まちのあり方を人のあり方に合わせていく。
人口減少に見合った大きさに、まちをつくり変えた。
いまでは「賑やかな過疎」と住民自ら誇っている。