かんじんなことは目に見えない
銀座で晩ごはんを食べて、
外に出てふっと見上げてみたら、
和光のビルがとってもキレイだった。
ああ、キレイだなあ、
と写真を撮っていたら、
いっしょにご飯を食べてた友だちに軽く笑われた。
「わたしたち女子会行くからじゃあね」
って銀座四丁目の交差点で別れて、
有楽町駅を目指していたら、
マリオンのあたりがまたキレイに思えた。
暗がりに強い光。
釜石にいても与論島にいても、
夜は満天の星なのに、
わたしは目が悪くてあんまり星が見えない。
おそらくどきどきするぐらい美しいんだろうな、
とは思うけど、見えないからしかたがない。
人工物のキラキラには心を奪われたりする。
サンテクジュペリは『星の王子さま』で、
「かんじんなことは 目に見えないんだよ」
と書いた。
友だちが笑ったのは、このことだったのか。