
留学生たちの「あやしい日本語」と釜石の未来
「かまこく(釜石市国際外国語大学校)」に視察に行った。
何をいまさら、なんだけど、今回は議会の中の「会派」(グループ)といっしょに行った。
議会の中にはいくつか会派があって、
今回は創生会という会派のみなさん。
わたしは会派に所属していない「無所属」なので、
いつも一人で行動しているが、
会派の人たちはしばしばまとまって動いている。
まとまって動く、まとまって発言するということは、
それだけ強い意見になる。
1人が「こうしましょう!」というのと、
会派複数人が「こうしましょう!」というのと、
どっちが実現性があるかというと、
まとまっているほうがある場合が多い。
リーダーシップにおける人を巻き込むことの大事さ、はこうした意味がある。
ということで、毎回わたし1人で立ち寄っていた「かまこく」に、
今回は6人で訪問した。
副校長の松島理香子さんと、事務主任の中西恭子さんから説明を受け、
日本語学科(留学生)の授業を見学した。
日本語学科の学生たちは16人。
入国前に現地(ネパール)で1年ほど日本語を学び、
日本語はある程度理解できる程度にはなっている。
という建前だが、実際にはずいぶん微笑ましくもあやしい日本語だった。
でも、わたしが北京に語学留学したときも、こんな感じだったろうな、と思った。
かまこくの学生たちは去年の10月に入学し、
いますでに半年になろうとしている。
日本に来る前に語学研修してるし、市内でアルバイトもしてるから、
まあ、自分ではそこそこしゃべれてるつもりなんだろうけど、
ネイティブスピーカーにすれば、
「ふふふ」みたいな。
「おいおい」みたいな。
あやしい日本語。
最年長が2002年生まれ、最年少が2007年。
23歳と18歳。

アルバイトをしているのは、学費や食費や仕送りを稼いでいるのではなく、社会勉強。人の役に立つことや、人から頼りにされること、感謝されることを学ぶ。
もちろん、お小遣い稼ぎもあるそうだけど、基本的には海外に留学させてもらえるぐらいの余裕がある家庭で育ってきた。
だからそのあたり、ちょっと早とちりしている釜石市民がいるかもしれない。
留学生たちは稼ぐために日本に、釜石に来ているわけではない。
ちなみに、出席率は「100%」。
専門学校、語学学校じゃなくても誇らしい数字だ。
彼ら彼女らが16人が1期生、
10月には2期生たちが20人程度、釜石にやってくる。
留学生だけではなく、日本人が学ぶ「外語観光学科」もあって、
1期生は2人だけど、2期生はそれ以上の申し込みがある。
毎年毎年「前年比プラス」を見込める組織って、
釜石にはありがたい。
人口減少が続く釜石で、毎年人数が増えていく学校がある。
それだけで、すでに奇跡みたいなものだ。
それだけではなく、国際的な窓口になっていくかもしれない。
「一人ひとりが学びあい、世界とつながり未来を創るまりかまいし」
いまの釜石のスローガンだ。
かまこくは、存在感がどんどん大きくなっていきそう。

