人と違うことを認め合うこと
ずっと教育に対して真剣に向き合っている人だ。
東京大学を卒業した23歳、ある小学校に「5年生」として再入学。
最初のあいさつは、「しらいともこ、10歳です!」。
さて、このときこの教室はどうなったのか。
担任の先生が「オーストラリアからの転校生」と紹介したのと、
もともと童顔だったことから、
外国人ならばあり得える、と子どもたちは思った。
「でけ〜〜〜!」
驚愕をもって受け入れられた。
白井智子さん、昨日の大隈塾のゲスト講師は、
4歳から8歳までオーストラリアで暮らしていた。
現地の学校でダイバーシティを大事にした教育を受け、
「人と違うこと」を認め合うことを身に着けた。
日本に帰ってきて、「人と違う」ことがいじめの対象になった。
ここが原点となって、
大学卒業後、松下政経塾に入り、冒頭のように実際に学校に入り込んで、
小学校・中学校の義務教育を体験修得。
1999年、沖縄にフリースクールを立ち上げ、
大阪に全国初めての公設民営フリースクール「スマイルファクトリー」を設立。
いまは、社会的企業やNPOなど100以上の団体が加盟する「新公益連盟」の理事長を勤める。
人と違うことはダメなことではなく、
それが他者であれば認めてあげること、
それが自分であれば伸ばしていく部分なのかもしれない。
それもまた、矯めることではなく認めることから始める。
そのとき大事なのは、「話を聴くこと」と。
聞きながら自分の価値観に照らして判断するのではなく、
その人の価値を受け入れて、ただただ聴くこと。
それがなかなか、難しい。