海の街あるあるのうに丼弁当あわび丼弁当
「木曜日だけしかランチやってないから、一度試してみて」
肉の量とかハンパないから、
と勧められて、take outしてみた。
「BEC'K」というお店。釜石のかまりばという飲食店があつまるところにある。
take outにしたのは、お店で食べるとたぶん食べきれないから。
プラスチックつかうのはどうかと思ったけど、
初めていったお店に弁当箱持っていてて
「残しちゃったの詰めてもって帰っていいですか?」
とか
「take outなんですけどこれに詰めていただけませんか?」
とかいうのも恥ずかしいし。
で、やっぱり大盛りだった、トンテキ丼。
ごはんの上に千切りのキャベツが敷いてあって、
豚肉のステーキがそこに乗っかって、
玉ねぎとにんにくの甘辛ソースがかけてある。
それにスープと、一本の1/3ぐらいはあるきゅうりの浅漬け。
これで700円。
始めっから食べきれないのはわかったので、
がんばらずに、むしろどのくらい晩ごはんとして残そうか、
考えながら食べていった。
肉は柔らかくて食べやすく、
ソースがキャベツにからんで、それが微妙にごはんともあっておかずになり、
その分だけお肉の消費を抑えながらごはんを食べ進められるので、
たくさん食べる人はごはん大盛りにしても大丈夫。
だから、お店には若いお客さんのほうが多かった。
けっきょく、お昼は2/3ぐらいしか食べずに、
残りは晩ごはんの中の一品として食べた。
釜石ではtake outのお弁当だったりランチだったり、
けっこう量が多いので、昼も夜も、ということがしばしばある。
お弁当といえば、昨日の夜「タウンホール」というジャズカフェにいったら、
仲良し3人組の初老のお客さんが、子どものころのお弁当の話をしていた。
3人とも海の近くで育ったので、
うにの解禁シーズンでは、毎日毎日うに丼で、
あわびの解禁シーズンでは、毎日毎日あわび丼。
あわびは刺し身ではなく、やわらかく煮たあわび。
おしょうゆ味で、煮あわびがまるごと一個、どーんとごはんの上に乗っかっている。
うにはわかる。殻から掻き出すときに、形が崩れてしまうこともあって、
それは商品にならないから家庭で消費する。
だから、毎日毎食うにがでてくる。
でも、あわびはなんでなんだろうか。
聞きそびれてしまったから想像するしかないけど、
まさか高価格帯維持のために出荷調整、とかじゃないだろうなあ……。
ともかく、毎日うに丼あわび丼では子どもは飽きる。
「もういやでいやでしょうがないんだよな〜笑」
そうそうそうそう、と相槌と笑いとがえんえん続く。
ジャズがかっこよく響いている。
そこで、先生もちゃんとわかってて、
自分のお弁当とは別に、卵焼きとかウインナーとか、
子どもが好きそうなものを持ってきて、
それを、うにとかあわびと交換する。
そうそうそうそう、と相槌と笑いとがえんえん続く。
ジャズも笑っているように響いている。
海の街あるあるな話なんだろうけど、
楽しそうにそれをしゃべっている、音楽好きのおっちゃんたちだった。