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障害は人にではなく環境にある

障害は障害者本人にあるのではなく、
社会や環境に存在する。

ミライロの垣内俊哉さんはそういう。

街で白杖をついて歩いている人がどうやら迷っているみたい、
という状況で、あなたはどうしますか?
電車の駅のホームで車イスの人を見かけたら?

日本は障害者に優しくない、と思いがちだが、そうではない。

東京や大阪など主要都市の交通機関は、
ほぼ100%エレベーターが設置され、
バリアフリー化している。
主要都市だけじゃなく、鉄道は無人駅以外、
駅員が常在する駅であれば、それこそ釜石駅さえもエレベーターはついている。

道の段差は極力解消され、点字ブロックが張り巡らされている。

パリ、ロンドン、ベルリン、ニューヨークなどに比べて、
格段にバリアフリー化が進んでいる。

2016年、障害者差別解消法が制定され、
障害がある人を差別的に扱うことは違法となった。
民間ではまだ努力義務ではあるけれども、
レストランでの入店拒否や、タクシーの乗車拒否は違法になる。

だから、障害者や高齢者は世界中どの国にいるよりも外出が容易な環境にある。

だけど、外出ができる、ことと、外出したくなる、とは別のもの。

垣内さんがいうには、日本人は障害者や高齢者に対して、
「無関心」か「過剰対応」の二極にわかれる、と。
どういうマナーで接したらいいか、具体的に教育を受けていない。
どういうマナーで接したらいいか、具体的な習慣がない。
なので、マナーを知らなければ、「過剰」になるか「無関心」になる。
マナーをしらなければ、障害者に対して自分が固定概念にとらわれていることに気が付かない。

つまり、「障害は人にではなく環境にある」ということになる。