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実は医者は増えている

産科、小児科、皮膚科のお医者さんがいなくなった。
昨日もnoteに書いたし、
このところずっとこの方面のことを聞いたり考えたりしているからだろうか、
新聞を読んでると
「医師確保へ働き方改革急げ」(2023年9月26日付日本経済新聞)
という記事があった。

この記事のポイントは、

・ワークライフバランスを重視する医師急増
・激務の救急、外科系、産科の人手不足深刻
・医師に直接診療報酬支払う仕組みを検討

とあった。

医者は足りない、のではなくて、増えている。
1998年 25万人 (ざっくり四捨五入)
2008年 29万人
2018年 33万人

だけど、
「お産や術後管理などで長時間労働を強いられるのは避けたい」
ということで、産科、救急、外科の医者は不足している。

これは、2004年に新人研修制度が変わり、
それまで滅私奉公的な初期臨床研修を5〜10年やってきたものを、
午前9時〜午後5時を厳格に守る2年の研修期間にした。

ワークライフバランスを重視する医者が増えた、
だから、長時間労働になる産科の医者は減った、
というのがこの記事を書いた国際医療福祉大学教授の高橋泰さんの考え。

そして、2024年には「働き方改革」が実施され、
週に58時間、もしくは、75時間しか働くことができなくなる。
ということは、深夜帯の救急が難しくなる、ということになる。

いやちょっと待って、
お産(陣痛)はいつ始まるかわからないし、
子どもはいつ熱を出すかわからないし、
そのためにお医者さんはちゃんといてほしいし。

というママたちの声。

じゃあ、医師は「働き方改革」しないでいいのか。

働き方改革をしないと、産科の医師はもっと減るかもしれない。
働き方改革をすると、夜に働く産科の医師は減るかもしれない。

だけど、1日10時間勤務が限度。
給料はほかの科の医師の何倍か得られます。
となると、産科や小児科を志す人が増えるのではないか、
というのも、筆者の考え。

医は仁術であるけれども、
医は算術でもある。

ユーザー側もやれることはあるのではないか。
たとえば、ChatGPTなどのAIを使って自己診断と応急処置をしやすくするとか、
産後ドゥーラとか助産師とかの専門家の待遇を良くして、
普段からのママたちとのコミュニケーションを増やして、
子どもたちの見守りや、子育てに関する知識と準備を増やすとか。

医者だけライフなしでワークせよ、ってことではなく、
いまやれることと、
5年後までにやる目標と、
10年後までにやる目標を整理してみる。

ということが必要なんじゃないか、と、
この記事を読んで思った。