「つながり」の先に未来がある
慶應義塾大学の宮田裕章さんが
「つながりの中で力を発揮する人を育てる」
といっていた。
一人の強い人、一人の賢い人、一人の優しい人、
ではなく、
普段はなんともないんだけど、
人と人とが集まったときに賢さを発揮できる、
人と人とが集まったときに優しさを発揮できる人。
「つながりの中で未来をつくる」
ともいっていた。
「Co-Innovation Conference2023」というイベント。
共創=ともにつくる、んだけど、
「つくる」はcreationではなく、innovation。
イノベーションはこれまで「技術革新」と訳されてきたけど、
最近では「新結合」、新しいつながり、という意味で使われている。
すでにあるものと、すでにあるものとがつながって、
新しい価値を生み出す。
それがイノベーション。
もともと「新結合」がそもそもの和訳だったんだけど、
わかりにくいから、新しさを出したいから、「技術革新」に。
それが元に戻ったのはやっぱり、
いま「つながり」こそが大事だ、と。
たとえば、
コロナになってリモートワークやオンラインでの作業になって、
オフィスに集まって仕事するのも雑談するのも大事だよね、
ということになっている。
地域活性の場においては、
「関係人口」が「つながり」のカギをにぎる。
観光やイベントやボランティアで訪れた街や、
街の人とつながり続ける人たち。
観光客以上であり、定住者未満。
関係人口になっている人たちと地元の人たちが、
どうつながって力を発揮するか。
地方と都市とのつながりもあるし、
地方と地方とのつながりもある。
地域と企業とのつながりもある。
地域とアートとのつながりもある。
地域と大学とのつながりもある。
宮田さんは、
「つながることが日本の未来をつくる」
という。
つながるにも強弱がある。
強いつながりのstrong tiesと、
弱いつながりのweak ties。
なにかと一致団結、strong tiesを求められてきたが、
それじゃ意見や感情が対立したときに弱いから、
いまはweak tiesがいいな、とされている。
いっしょにつながって価値を出す能力がある人を育てる、
ってことなんだろうな、宮田さんのいいたいことは。
つながりの先に未来はある。