「選んだ道を正解にする」「失敗しても正解」
「正しい選択をする、のではなく、
選んだ道を正解にしていく」
仕事だったり生き方だったり、
たとえばAなのかBなのかを選ばないといけない、
どうしようか、どっちにしようか、
と悩んだ上で決断しなければいけないときがある。
そうしたとき、
どっちが自分や組織にとって有利有益なのかを考えて選ぶのだけれども、
あとから「やっぱりもう一方のほうが……」と後悔しそうになるときもある。
そうならないように一生懸命がんばる、
選んだ方で成功する、利益を得るようにする。
それが、
正しい選択をする、のではなく、
選んだ道を正解にしていく。
元スピードスケート選手の小平奈緒さんは、
「自分で決めた道だから、
成功しても失敗しても、すべて正解」
という考え方だという。
中学生でジュニアチャンピオンになったが、
高校はスケートの強い学校ではなく、
進学校を選んだ。
スケート部はなく、クラブチームでトレーニングして、
再びジュニアチャンピオンになった。
高校を卒業して、普通なら実業団チームに入って、
スケートに集中した選手生活をおくることをせず、
国立の信州大学に進学し、
理論を学びながら身体的な技を磨いた。
大学を卒業するとき、
どの企業からもお声がかからなかった。
卒業式の日のインタビューでは、
「所属は決まってないが、スケートは続けたい」
といった。
「目指す道は変えられない」
と鼓舞する自分と、
孤独に苛まれる自分が同時にいたという。
オランダに留学したときもそう。
言葉のカベにぶつかって、
文化のカベにぶつかって、
それでも、
「自分で決めた道だから、
成功しても失敗しても、すべて正解」
と励んだ。
そうやって、トップアスリートであり続け、
2018年平昌オリンピックで、日本女子初の金メダルを獲得する。
「正しい選択をする、のではなく、
選んだ道を正解にしていく」
も、
「自分で決めた道だから、
成功しても失敗しても、すべて正解」
も、すばらしい人生訓。
どっちも、選んだ道が予想外に険しかったり失敗したときに、
立ち上がるために自分にスイッチを入れる言葉として、
わたしは大切にしている。
だけど、
バカボンパパの
「これでいいのだ!」
にはかなわないのではないかとわたしは思っている。