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そのプロジェクトは必ず破綻する
夏のインターンシップ@釜石
「TRY!! Kamaishi-internship 2022」
という大学生インターンシップが昨日から始まって、
そのオリエンテーションで「越境学習」についてレクチャーした。
1ヶ月半のインターンに地元の会社3社、各地から大学生6人が参加した。
1社に2人ずつ配属され、それぞれの会社でプロジェクトを実行する。
大学生のインターンだから、越境学習というよりはトランジション、
大学と社会とをつなぐ活動にあたるけれども、
大学生だって組織に属していたり、組織を運営したりしている。
たとえばゼミ、学内外のプロジェクト、サークル、部活、アルバイト、など。
こうした「ホーム」から、釜石企業の「アウェイ」に入っていってプロジェクトを動かす。
期間が来たら、「ホーム」に戻って「アウェイ」で得た知見を活かす。
また釜石に戻ってくる(来てほしいな〜)。
立派な越境学習である。
越境学習には「葛藤」が必要
「みなさんのプロジェクトは、必ず破綻します」
というと、
「えっ!!!!」
という顔をされた。
初期プランが破綻するなんて当たり前で、
どんなベンチャー企業でも、練りに練った最初のビジネスモデルは破綻している。
破綻したとき、葛藤することが越境学習では重要になる。
思い込みや調査不足、経験不足のまま立ち上げたプロジェクトなので、
予想外のことが起きまくる。
そのとき、悩む。何が間違っていたんだ、と。
だけどその破綻は「失敗」とか「間違い」ではなく、
越境学習では思い悩む「葛藤」の材料になる。
「葛藤」→「行動」→「俯瞰」→「動員」
の順番でプロセスが進んでいく。
「行動」:苦しむ中でもがき、試行錯誤する
「俯瞰」:自分の置かれた状況を客観視する
「動員」:周りを巻き込んで挑戦する
(『越境学習入門』p168)
破綻を予想して「プランB」を用意してあれば最高だけど、
越境学習的には、葛藤にどっぷり浸かることが大切。
葛藤に浸かりきらないと、
「ここはわたしの居場所じゃない」
となり、お客さん的になって越境学習にならない。
なので、葛藤はとても大事だし、
それは失敗でも力不足でもない。
『越境学習入門 〜組織を強くする冒険人材の育て方』 石山恒貴、伊達洋駆 日本能率協会マネジメントセンター 2022年