
社長室で朝カフェ
第一フロンティア生命の「トミー's cafe」に招かれた。
社長の武富正夫さんが、社員に対して開いているコミュニケーションツールで、
社長室の応接セットに座って、
お菓子とソフトドリンクで歓談。
夜バージョンも「トミー's bar」としてあるらしい。
大隈塾の学生23人、朝9:00から50分ほど。
大崎から早稲田まで、終わって急げば、
10:40分の2限の授業にぎりぎり間に合う時間帯。
2018年、同社とコラボして商品開発コンテストをさせてもらった。
よくある、学生の無知蒙昧、自分たちの背の丈にも届かないプランにならないように、
同社が社員でプロジェクトチームを組み、
保険や金融に関するレクチャーを何度も繰り返し、
販売担当のメガバンクでもレクチャー、
地方の支社でもレクチャーとディスカッション、
(だんだんディスカッションができるようになる)
地方の稲門会の先輩を訪ねて、実際どうなのかをヒアリングする。
プランの立案、プレゼン、フィードバック、プランの改良、
を何度か繰り返し、
4チームで競い合い、勝ち残ったプラン「おじいちゃんのお年玉」は、
同社全社員の前でプレゼンテーションさせてもらった。
そうしたつながりがあり、
構想半年、準備期間1ヶ月、ついに実施を迎えた。
ITやメディア系企業ならともかく、
金融会社がこんなことを楽しんでやってくるのは、
正直いって意外だった。
さら〜〜、っとやるんだろうな、と思ってた。
社長も、ちゃんと質疑応答の答案を自作して歓待してくれた。
なるほど、と思ったのは、学生からの質問、
「数字ではあらわせないソーシャルビジョンを見失わないために
社長が努力していることは?」
に対して、武富社長、
「ビジョンを伝えて、仕事にやりがいをもってもらう」
という、どストライクな答えのあと、
「こんなことがありました」
と。
東日本大震災のとき。
家族も自治体も、行方不明者の安否確認がとれない。
そうした場面で、担当社員がお客さんの安否を確認できたことが
しばしばあったそうだ。
穿った見方をすれば、
保険会社としては保険金を支払うかどうかのケースだから、
そりゃ真剣になりますわな、ということになるかも。
しかし、ちょっと素直なアタマになって考えると、
自分も被災してるだろうのに、
役に立てるといえば、お客さんとの信頼関係。
ありったけの手段で、不明のお客さんを探し出す。
役所も消防もがんばった。
民間企業もがんばった。
その中に、保険会社も入っている。
学生たちにとって、それは新たな発見だ。
遠い存在の金融機関が、
ちょっと身近に感じられるようになる。
大学と社会とのトランジションがいま、注目されている。
トミー's cafeもそのひとつとすれば、
なかなかすてきな社長の役割だ。
つぎは、トミー's barに招いてほしい……