陰陽道、密教、修験道……呪術が伝える願望成就法! 開運と招財のまじない入門/LUA
われわれの生活の中には、呪術が深く根づいている。2月に行われる節分の豆まきも、もとを正せば、疫鬼(えきき)を祓う呪術的な行事「追儺(ついな)」である。
今回は、タロットのスペシャリストとして活躍しながら、もともとは呪術や魔術に深い関心を寄せていたというLUA氏が、その探究の成果として、呪術の世界を案内する!
文=LUA
信じて実践すれば望みがかなう
私は占いの仕事をしていますが、もともとは占いよりも呪術や魔術の世界に関心がありました。個人的な趣味としてそうした本を買い、眺めていたことがきっかけとなり、『呪術 取り扱い説明書』(辰巳出版)を上梓させていただきました。
じつは、この書籍のお話をいただいたとき、「とうとう呪いの世界に呼ばれたのだろうか」と思いました。そこでタロットを引いてみると「節制」のカードが出て、自分の考え方を進化させるときであると感じ、お受けすることにしたのです。
執筆期間は呪術の資料に囲まれて過ごすのだから、邪気に注意しなくてはと思い、遅くとも19時には仕事を切りあげることにしました。また、自分もある程度は経験しなくてはいけないだろうと、大威徳明王の真言「オン・シュチリ・キャラロハ・ウンケンソワカ」を毎日108回唱えるようにしました。
特定の願いを込めてではなく、呪術への敬愛を込めて唱えながら、己の弱さを調伏するという意図です。そのなかで、興味深い出来事を体験しました。
真言を108回唱えだして1週間くらいしたころです。真言を唱えると視界がクリアになり、空気が凛と冷たくなり、澄んでいるように感じられるようになりました。気のせいかもしれないと思いながらも、頭がすっきりすることは確実でした。
当時、鳩のカップルが、家のベランダで巣作りをしようと、毎日訪れるようになっていました。どんなに追い払おうと驚かそうと、しつこく居着いて、糞に悩まされるようにもなっていましたが、真言で自分の変化を感じたあたりから、鳩がピタリとこなくなったのです。でも、たまたま真言を唱え忘れると、また鳩がやってきました。
鳩を調伏するつもりはありませんでしたが、結果的に、自分の周囲に災いをもたらすものすべてを浄化する力が作用したのではと思っています。
呪術をよくよく調べていくと、その背景にはさまざまな宗教や習俗などがあり、人々の暮らしの中から生まれ、進化していることがわかりました。怖いもの見たさが入り口でしたが、とても奥深い世界で、ひとつの信仰といえると確信しています。
今回は、日本における呪術の歴史を俯瞰するとともに、豊かな金運を招き、開運につながる呪術をいくつかご紹介します。
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