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「落ち着きのない子供をどう育てるか」ーー教育方針に悩むあなたへ グランジュルノルマン人生相談/赤魔導士Bijou

日本唯一のグランジュルノルマン解説を手掛ける赤魔導士Bijou氏が、あなたの悩みに答えます。人生の場面で出会う困りごと、何度もぶちあがる悩みごと……ひとりで考え込まずに、カードが示す物語からヒントを読み取っていきましょう。
今回のお悩みは「落ち着きのない子供への教育方針」です。
―― その悩み、もうカードに答えが書いてあるよ?

グランジュルノルマンについての基礎知識はこちら
文=赤魔導士Bijou #グランジュルノルマン

Q「落ち着きがないわが子にどんな教育を受けさせるべきか…」

Q:「わが子の将来、育て方に悩んでいます」(37歳・女性)

 春から小学5年生になった子供(ひとりっこの男の子)についての相談です。好きなことには集中するものの、気持ちにムラがあって落ち着きがありません。公立だと、ユニークな子にあわせた体制がないとも聞きますし、中学受験させて、きっちり見てくれる私学に入れたほうがいいと思うのですが、あまり勉強ができないタイプなんですね。
 一般的な社会になじめる大人になってほしいのですが、男の子の気持ちもよくわからなくて不安です。

A:「クラブの2」が成長を祝福します。

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 メインイラストにはパクトロス川で砂金を取る女神たちが描かれています。

 パクトロス川の川底が金色に輝いているのは理由があります。
 プリギュア王ミダスは美しい薔薇を育てる名手でした。ある日ミダスは薔薇園で酔いつぶれて眠っているサテュロスを発見します。酒の神ディオニュソスの養父シレーノスと気づいたミダスは10日間ほど歌や宴席で手厚くもてなし、11日目にディオニュソスの元に送り届けました。
 シレーノスが行方不明になったと心配し探していたディオニュソスは、大いに喜びミダスにお礼として願いを一つ叶えると約束します。
 ミダスは金銀や宝石に勝る価値のあるものはないと考え沢山集めていましたから、ディオニュソスの申し出に“触れるもの全て黄金に変える手”を要求します。
 ディオニュソスはミダスの浅はかな要求にガッカリしながらも力を与えました。
 すると、願い通りミダスの触れたオークの木は黄金の枝をつけ、小石は小さな金塊に、そして林檎はまるでヘスペリデスの三姉妹が管理する金の林檎のように輝いています。
 大歓喜したミダスは祝宴を用意させました。
 しかしいざ食べようとすると……。
 そう。触れるものすべてが黄金に変わるのですから、パンは金塊に、入り麦は粒金に、葡萄は黄金の球体になってしまいます。
 粒金が喉に引っ掛かったミダスは慌ててワインを口にしましたが、これもまたドロドロの溶けた金になり飲めません。
 あれほどまでに美しく貴重だと思っていた金や宝石はまるでゴミ以下で、この力が破滅を呼ぶものと悟りました。
 ミダスは大慌てでディオニュソスの元へ行き、自らの愚かさを嘆き力の解除を求めると、パクトロス川の源流で身体を洗うよう教え、彼を許したのです。
 ミダスが源流で身体を洗うとその力が移り、以来パクトロス川の砂は光り輝くようになった、と言われています。

 さて、ミダスのお陰で砂金を輩出するようになったパクトロス川。
 その砂金をさらう女神たちが華やかなクラブの2から息子さんの可能性を紐解いていきましょう。

才能として見つめ直す

 小学五年生ということは、今10歳くらいでしょうか。
 私がこれからお話することは、当事者のご家族からすると「何をいまさらそんなこと!」と思われるかも知れません。
 そして私自身子供を持つ身ではないので、今一つ論点がずれてしまっていたらごめんなさい。

 ご相談を拝読したところ、息子さんは既にとても素晴らしい才能をもっていることがわかります。
 “好きなことに集中する” “気分にムラがあって落ち着きがない” 大きな可能性を秘めているじゃありませんか。かのモーツァルトやエジソン、スピルバーグも落ち着きがなく勉強も苦手だったと伝えられていますよね。

 例えば、気分にムラがある場合は、「色々なことに挑戦できる」「他の人より発見が多い」「好奇心旺盛」。
 落ち着きがない場合は、「行動力がある」「恐れず突き進む」「人見知りしない」。
 集中力が高い場合は、「研究熱心」「できるまで諦めない」「連想から物事を組みたてられる」。

 ……と、置き換えることができ、天才的な才能や可能性があるのではと期待してしまいます。

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