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小学校の低学年の児童でも見てものを描くことができるのか?

私がかつて勤務していた僻地の小学校では、子どもたちとの特別な取り組みがありました。

私が担任していた高学年の児童たちが、家庭科で低学年に先生に診てもらうという交換授業をしていました。その間、低学年の子どもたちを私が担当することになります。

この学校では、全校児童が集団で下校するため、1年生も6年生が下校するまで学校に滞在しなければなりません。そのため、6時間目の交換授業では、教科にとらわれず、自由に活動することができました。
体育の豪快な鬼ごっこや他ではなかなか行わないような図画工作など、子どもたちと一緒に楽しい時間を過ごしました。

特に、子どもたちと一緒に取り組んだ図画工作の中で、一つの試みがありました。


「1・2年生でも、見た通りにクロッキーを描けるのか」という実験です。
最初は手のクロッキーを試しました。子どもたちは自分の手を見て、そのままの姿を描けるか試してみたのです。

指導は、高学年と同じ方法です。一部分から描き始め、それがつながり全体が仕上がるようにしたのです。わかりやすいところで、爪から描くなど工夫しました。

その結果、驚くべきことに、低学年の子どもたちもしっかりと見て描くことができました。

その後、子どもたちの絵画のスキルは着実に向上し、高学年になると地域の賞を次々と受賞するほどになりました。



ただし、これは私が指導した成果ではなく、私が転任し後に来た若い女性教師の素晴らしい指導の賜物なのですが・・・・・。