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おすすめ! 小学校の図書館にぜひ置いてほしい本!「山のがっこう」

全国の小学校の図書館にぜひ置いてほしい一冊!
先日、作者の葦原かもさんから一冊の本を献本していただきました。その本のタイトルは――
『山のがっこう   キツネのとしょいいん』
早速読ませていただいたところ、感想は一言で表すと「すばらしい!」の一言です。



山奥の学校のリアルを描いた物語
この作品は、「へき地の学校」というテーマにおいて、現代のリアルな距離感が見事に描かれています。昭和の山奥をイメージさせる古風な雰囲気ではなく、令和の時代に生きる子どもたちや先生たちの姿が、非常にリアルで親しみやすい形で表現されています。
田舎の学校の雰囲気といっても、小学校の設備自体は全国でほぼ統一されています。文部科学省の規定に基づいているため、都会でも田舎でも同じ基準の施設が整っています。違うのは、学校を取り巻く自然環境や地域の雰囲気。その違いが、学校全体の空気感や子どもたちの成長にどのように影響を与えるか――この本は、その微妙な「距離感」をとても上手に描いています。
そして何よりも感動したのは、子どもたちのリアルな姿です。私自身の経験からも言えますが、子どもたちの成長や言動は本質的にどこでも同じです。同じ学年の子どもたちは、都会でも田舎でも似たようなことをしでかすものです。その共通点が、この作品を読む誰もが共感できる理由の一つだと思います。


著者とのつながり
ところで、なぜ私のような田舎の一教師に献本があったのか?少しその経緯をお話しします。
2022年、私の担任した学級の子どもたちが書いた「読書感想画」が県の審査で全員入賞し、その中の一枚が全国審査で優良賞を受賞しました。その後、半年ほど経った頃、全国学校図書館協議会の発行する雑誌『学校図書館』から、読書感想画の指導について原稿執筆の依頼をいただきました。
校長の許可を得て執筆したところ、担当してくださったのが、今回の著者である葦原かもさんだったのです。何度かのやり取りの中で、「次回作では山奥の学校について書きたい」という話があり、イメージづくりのために質問をいただきました。そのご縁が今回の献本につながったのです。


この本の魅力を語りたい!
ネタバレを避けながら内容に触れるのは難しいですが、この本を読んで一番印象的だったのは、子どもたちの「調べたい!」という気持ちが生き生きと描かれている点です。都会でも田舎でも共通する子どもの特性を、田舎の学校という舞台でリアルに表現している点が素晴らしいと感じました。
このブログを読んでくださった方には、ぜひこの本を手に取っていただきたいです。


最後に
本校では定期的に全校でブックトークを行っていますが、この本を取り上げることは間違いありません。そして、子どもたちにはこう伝えるつもりです――
「この本に出てくる学校、私たちの学校が参考になっているんだよ!」
シリーズ化されることを、心から期待しています!


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