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すでにご存じですよね 水泳指導のコツ・・・

泳げるようになるために
プールでの水泳指導において、クラス全員を泳げるようにするためには、かなり力を入れて取り組む必要があります。しかし、最近では「全員を泳げるようにしよう」と力む先生も少なくなってきたように思います。基本的には、なんとなく指導していても、多くの子どもたちは自然と泳げるようになります。子どもの順応能力は大したものです。それでも、必ずうまくいかない子が出てきます。そこで、こうした子どもたちに対するアプローチが、教師の腕の見せどころになります。
様々な水泳指導の本が出版されており、その通りに実施すれば効果が期待できます。しかし、子どもによっては対応に工夫が必要で、同じ行動を指示するにも、声かけの仕方次第で効果が大きく異なることがあります。
今回は、泳げるようになるための工夫の一つをご紹介します。

水泳指導で大切にしていること、それは・・・



「水の中で息を吐かせること」です。この指導を続けることで、成功に導くことができます。

なぜこれが重要なのか?


水泳が苦手な子どもは、水に顔をつけると恐怖を感じて息を止めてしまいます。これがすべての問題の元となります。「力を抜いて」と多くの先生は言いますが、力を抜けないから泳ぐことができないのです。息を止めて力んでいる状態では、さらに腰が落ちて浮くことが難しくなります。そのため、上から「力を抜け」と繰り返しても、子どもにとっては何の効果もありません。
そこで、水の中で息を吐く練習を徹底的に行います。すると、浮く練習の際にも息を吐くよう指示するだけで、自然と力が抜けるようになります。

水泳指導で多くの教師がしていないこ




さらに重要なポイントは、先生も水の中に顔をつけ、自分が息を吐く様子を子どもに見せることです。これにより、先生は息を吐いているか確認でき、子どもは目の前で先生が実演する姿を見て安心して息を吐くことができます。
そして、もっと大事なことですが、水中に教師が沈んで様子を観察していると、溺れている子どもを発見できるのです。プールサイドや水の上からでな見えませんが、水中なら、すぐに発見できます。
これも大事なことなので、私は、必ず水中で子どもたちを見るようにしています。
この「息を吐く」という行為は、息継ぎの際にも非常に役立ちます。息を止めていると、息継ぎの際に一度すべて吐き出す必要があり、そのため時間がかかり、結果として力尽きたときに水が口に入ってしまいます。しかし、息を吐いていると、息継ぎのときにはすでに空気を吐ききっているため、すぐに息を吸うことができます。
 
どうでしょうか・・・
子どもが泳いでいるとき、「ほら、力を抜いて!力を抜いて!」と上から指示するのではなく、「息を吐いて。」と一緒に見本を見せるほうが、子どもたちは具体的に実践でき、それが泳げることに繋がるのです。
 

水泳指導において、この息を吐く方法をぜひ試してみてください。私は、この方法を工夫して、ほぼ全員が泳げるようにしていますが、万人に通用するわけではないので、その点はご理解ください。

ほかにも、水に顔をつけることができない子にどうするのかという工夫もあります。


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