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元気よく挨拶できる学校づくり 注意しなくてもできます!

行動目標を手段に変える「挨拶編」
学校ではよく「挨拶をしましょう」という目標が掲げられますが、単に目標を示すだけでは、子どもたちにとって挨拶が形式的になりがちです。そこで、挨拶自体を目的ではなく、学校生活を豊かにするための手段に変えることが重要です。

新任式での挨拶の挑戦
私が新任式の日に行ったアプローチの一例を紹介します。
「先生の特徴は、声が大きいことです。いきなりですが、みんなに挑戦します!『全員対一人』の声量対決です。どちらが大きな声を出せるか、やってみましょう!」
まず私が元気よく「おはようございます!」と挨拶しました。すると、生徒たちも声を揃えて「おはようございます!」と返してくれました。
「すごい、元気のいい学校ですね!先生の負けです。」
ここで一息ついて、こう問いかけました。
「ところで、みんな、どうして学校の先生は『元気よく挨拶をしなさい』と言うと思いますか?」
生徒たちからいろいろな答えが返ってきました。それをすべて肯定した上で、私はこう続けました。
「実は、その答え、さっきの挨拶の中に出ていたんですよ。」
「えー?」と驚く生徒たち。
「大きな声で挨拶した友達、そのあとどうなったか見ていた?みんな笑顔になってたでしょう?挨拶してもらった先生も、見ていた他の先生たちも、みんな笑顔だったでしょ。挨拶って、自分も相手も笑顔にする言葉なんです。逆に、さっき挨拶していなかった高学年の子たち、笑顔にならなかったよね。朝、みんなが笑顔を送りあえば、気持ちよく一日が始まると思いませんか?そんな学校をみんなで作っていこう!」

挨拶の評価を変える
こうして、**「気持ちよく始まる学校作り」**が目標となり、挨拶はそのための手段になります。このアプローチによって、挨拶を評価する基準も変わります。
挨拶そのものが目標であれば、「しっかりと言えましたね」という評価になります。しかし、学校づくりが目標になると、「元気をもらえて嬉しかったよ」という評価になります。どちらが子どもたちにとって気持ちよく続けられるかは明白です。

他のアプローチ
ちなみに、始業式や終業式で校歌を全力で歌わせる方法もあります。これについては、また別の機会に詳しく説明したいと思います。


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