第2の《夏の帳》は刷られるかもしれない
先日、マローの年次ポエムの2020年度版が発表された。
https://mtg-jp.com/reading/mm/0034274/
要点としては、「今年度は《王冠泥棒、オーコ》と相棒でやらかしがあったけど、俺のせいじゃないし、売上も良かったから結果オーライじゃん!?この反省を活かす俺たちの旅はまだ始まったばかりだ!」ということらしい。
隠れ蓑にされたオーコと相棒
以前の記事でも少し話したが、相棒やオーコのような明らかな調整ミスはそこまで問題だと思っていない。こういったカードはチャレンジの結果だし、これを教訓として改善してくれるのが明らかだからだ。
だが、問題なのはマローが失敗だと認識していないカード群だ。それが《時を解す者、テフェリー》であり、《夏の帳》であり、《アーカムの天測儀》、そして《自然の怒りのタイタン、ウーロ》といった下環境害悪カード群である。
並べただけで気分悪くなる。
これらのカードは、マローの公式ポエムで失敗デザインということが明言されていない。嘘でしょ!?と思って去年のコラムを見たが、テフェリーではなくナーセットが、《夏の帳》ではなくチャンドラが槍玉に挙げられ、氷雪に至っては(執筆時期もあるだろうが)「入れられてよかった~♡」なんて言っている始末だ。
《王冠泥棒、オーコ》にも相棒にも問題が無かったわけではないが、特に声が大きかったこれらのカードの影に隠れて、下環境での悪事を見逃されているこの4傑はウィザーズ内で「まあいっか」となっている感は強い。それが汲み取れる一文がある。
言及されなかったレガシー
ポエムの中にこんな一文がある。
統率者戦、パイオニア、BO1スタンダード、モダン、ヒストリック、その他さまざまなフォーマットがプレイされるようになり、包括的環境はこれまでになく複雑になった。
5度見したが、レガシーは言及されていなかった。「その他さまざまなフォーマット」にの中にレガシーやヴィンテージが入っているということなのだろう。そもそも開発時に他のフォーマットへの影響を考えるのなんて言うまでもないのだが、ここで言いたいのは、ウィザーズは今後オンラインでも活発でダイレクトに売上に繋がりやすいBO1やヒストリックを重視していく、ということだろう。
ポエムによるとマジックは今、売上が好調らしい。それはつまり、上述のBO1やヒストリックといったオンライン偏重のデベロップの流れは変わらないということだ。そしてカードパワーについても、いくら反省した、教訓を得た、といっても、これまでの仕事ぶりで現在の調整チームに期待するのは無理がある。
結論として、マローのポエムから読み取る限り、今後一年の間に《夏の帳》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のような、スタンダードやヒストリックではそれなりだが、下環境では"壊れた"影響力を発揮するカードは高確率で刷られる―と見ている。
果たしてマローはきちんと教訓を活かせるのか、それともまたやらかすのか注目だ。そしてたまには建前は捨てて、本音で語ってほしいところである。