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【レガシー】2023年総括と対コントロールの話

前回から文体を元に戻す。やっぱりこっちがいい。 2023年。復帰の一歩目にしては上出来の年だった。それもこれも«白羽山の冒険者»の禁止が大きかった。もちろん禁止当初は「MINTCARD(ドル建て)で買った為替の差分買い取れや」くらいにはキレ散らかしたものだが、この事件が却って僕を冷静にさせてくれた。 かくして、家族が増えしばらく手持ちの資産でやっていくべく«敏捷なこそ泥、ラガバン»と心中するつもりだった僕は、気づけば«Volcanic Island»を手放し、«Under

    • 【5-0】ヒプノブレード【レガシー】

      初めましての方は初めまして。ムンナです。初代イニストラード辺りからマジックのレガシーを中心に遊んでいます。かつてはグランプリ(現在のマジックフェスト)遠征なんかもよくやっていましたが、戦績はいいとこ10-5、休日大会はSE一没、二没芸人のアベレージプレイヤーです。現在は子供もできて合間にMOをやる程度です。 使用デッキはほぼ石鍛冶です。レガシーの華はコンボな気がしていますが、コンボデッキの勝つ時も負ける時も一方的、みたいなのが苦手で、専ら握るのはフェアデッキです。お互いボコ

      • 【レガシー】次代のオーコを探して

        ここ最近はまとまった時間も取れず、そんな中でも一応レガシー環境は追っていた。≪白羽山の冒険者≫が流行った当初など、いつものように高騰してからでは遅いと、当分使う予定もないのに気付けばMint Cardから4枚取り寄せていた。 当初、この≪白羽山の冒険者≫はバント石鍛冶における≪王冠泥棒、オーコ≫だった。≪貴族の教主≫から2ターン目に、簡単には処理できないアドバンテージ源を生み出す動きはまさにほとんどのフォーマットを出禁にされたエルドレイン産プレインズウォーカーのそれだ。

        • 【レガシー】石鍛冶調整録【レガチャレ5-2】

          あけましておめでとうございます。最近「記事で変なこと言ってない」という謎のダメ出しをくらっています(半ギレ)。もう少しだけお付き合いください。 新年最初のレガシーチャレンジは5-2。負けが最初の方だったので順位こそ伸びなかったが、相応の手応えを感じることができた。今回の構築で意識したことをまとめてみる。 令和石鍛冶構築①1マナ域の重要性 今回の石鍛冶は《虹色の終焉》のため《Volcanic Island》を差してはいるもの、サイドでも赤を散らさず青白2色の構成とした。こ

          【レガシー】誰がバント石鍛冶を殺したのか【2021年総括】

          レガシーにとって2021年は激動の1年だった。いや、ここ数年激動でなかった年なんてなかったというのが正直なところだが、来年こそは『エルドレインの王権』のフィードバックが反映されるであろうということに加え、下環境に大きく影響を与えそうなセットも無さそうなので、ようやくレガシーにも安寧が訪れるのではないだろうか。 大丈夫…だよね? 2021年の出来事①禁止 2021年の大きな出来事と言えば、まずは《王冠泥棒、オーコ》《アーカムの天測儀》《戦慄衆の秘儀術師》の禁止が挙げられるだ

          【レガシー】誰がバント石鍛冶を殺したのか【2021年総括】

          【祝】なんか小さくてかわいいやつでレガシーリーグ5-0【MagicOnline】

          それは社会人にとって何よりも貴重な土曜夜のゴールデンタイムを消費する地獄のイベント、レガシーチャレンジに参加して0-3ドロップという屈辱を受けた翌日の出来事だった。 ゴミみたいな休日の過ごし方 ボロボロになっていた僕はヤケクソ気味に新デッキを構築する。それは新デッキというにはあまりにも旧態然とした、新元号を小馬鹿にしたような昭和の構築だった。例えるなら、なんか小さくてかわいいやつ―

          【祝】なんか小さくてかわいいやつでレガシーリーグ5-0【MagicOnline】

          【レガシー】5~6回連続でリーグ3-2してるからそろそろレシピ&愚痴

          新セット『ストリクスヘイヴン~魔法学院~』はスタンダードへの影響はそこそこに、レガシーにこそ大きなインパクトを残しているように思う。 https://cardrush-media.com/mtg-yutatakahashi-210501/ 言いたいことは高橋プロが言っているが、要は《表現の反復》と『魔技』(《煙霧の連鎖》)が強いね、ということ。URデルバーはたまに噛み合って死ぬがそこまで苦手意識が無いし、《煙霧の連鎖》系デッキは未だにMagic Online(MO)で出会

          【レガシー】5~6回連続でリーグ3-2してるからそろそろレシピ&愚痴

          【ムンナ獣】2連続TOP8で見えてきたアフターオーコ時代のレガシー展望

          《王冠泥棒、オーコ》が禁止になり、イベント自粛も解除され、地元のショップも賑わいを取り戻しつつある中、僥倖にも2週連続でレガシーのイベントでTOP8に残ることができた。 1周目:バント対立 1週目は2年前のバント対立をアップデートしただけというもの。新たに《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が追加された。しかし《対立》のための生物カウント、《僧院の導師》のためのスペルカウントの両方をクリアしなければならず、お世辞にもデッキとは言い難い出来だった。一応、危険な土地は寝かせればよい

          【ムンナ獣】2連続TOP8で見えてきたアフターオーコ時代のレガシー展望

          リミテッド専用セット『カルドハイム』

          ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが誇るTCG(トレーディングカードゲーム)、マジック:ザ・ギャザリングの最新セット『カルドハイム』が発売された。北欧神話をモチーフにしたこの拡張セットは、フレーバーはさることながら同じく北欧で人気の高いヘヴィメタル・ミュージック・カルチャーとも親和性が高い。あのMarty Friedmanとのコラボレーションには思わず膝を打った。 かっこいい。 セットの評価:リミテッド では商品としての中身はどうか。結論から言うと、リミテッド専用セットである

          リミテッド専用セット『カルドハイム』

          【レガシー】鬼滅の刃でレガシーチャレンジTOP8入賞【石の呼吸:解説】

          ここしばらくマジックのトーナメントで結果を残せていなかったため怪文書芸人の汚名を着せられていたが、アメリカが大統領選挙で大騒ぎしている中、それは起こった。 11月7日、最近始めたZwiftで汗だくになっていた僕はその日、週末の日課であるレガシーリーグに参加するためMagic Onlineを覗いていた。するとレガシーチャレンジの開始時間が欧米のサマータイムが終わり日本時間21時スタートとなっていたため、せっかくだからとレガシーチャレンジに参加することにした。 第6ラウンド、

          【レガシー】鬼滅の刃でレガシーチャレンジTOP8入賞【石の呼吸:解説】

          鬼滅の刃がマジック:ザ・ギャザリングの今を暗示している

          今や社会現象となった『鬼滅の刃』。主人公竈門炭治郎が、鬼になった妹を人間に戻すため、鬼の始祖である鬼舞辻無惨を倒す姿を描く大人気コミックだ。ご多分に漏れず僕もハマった口だが、これがなかなかどうして、マジック:ザ・ギャザリングの現在を痛烈に批判している風刺に見えてならない。作者はきっとトレーディングカードゲーム経験者だろう。 《宝石の睡蓮》事件 間もなく発売予定の新セット『統率者レジェンズ』のプレビュー・イベントで、ある事件が起きた。それは《宝石の睡蓮》が公開された時である

          鬼滅の刃がマジック:ザ・ギャザリングの今を暗示している

          【スタンダード】スタンダード、やばい!本当にやばいんだ!

          個人的に一番面白くないと思っている、最もプールの広がるスタンダード末期が終わり、楽しみな新環境がやってきた。もう追いかけるのしんどいし下環境だけに絞ろうかな…という思いが一瞬脳裏を過ったが、レガシーもスタンダードもやってますマウントを取るためにもう少し続けることにした。そんなマウントはない。 そうして半年かそれくらいぶりに新環境の紙のスタンダード大会に出てきた。結果を言うとボロ負けだったわけだが、負けた時のストレスの無さがオンラインとはダンチだ。トップで捲ってすみません、今

          【スタンダード】スタンダード、やばい!本当にやばいんだ!

          【レガシー】今のレガシーは面白い。負け方がクソイラつく仕様になっただけ

          華麗にリーグ5-0して新デッキのレシピとお言葉を載せようと思ったのに、リーグで2-3、1-4、3-2というゴミみたいな成績だったのでここで供養します。 環境のソリューション(だと思った)、バントデルバー レガシーツマラナイは老害か 先日、爆弾が投下された。 https://kagetun.diarynote.jp/202009050742545083/ 毎週のように禁止が叫ばれる令和のパワーカード、《王冠泥棒、オーコ》と《夏の帳》からくるレガシー民の不満。スタンでもモ

          【レガシー】今のレガシーは面白い。負け方がクソイラつく仕様になっただけ

          第2の《夏の帳》は刷られるかもしれない

          先日、マローの年次ポエムの2020年度版が発表された。 https://mtg-jp.com/reading/mm/0034274/ 要点としては、「今年度は《王冠泥棒、オーコ》と相棒でやらかしがあったけど、俺のせいじゃないし、売上も良かったから結果オーライじゃん!?この反省を活かす俺たちの旅はまだ始まったばかりだ!」ということらしい。 隠れ蓑にされたオーコと相棒 以前の記事でも少し話したが、相棒やオーコのような明らかな調整ミスはそこまで問題だと思っていない。こういった

          第2の《夏の帳》は刷られるかもしれない

          【スタンダード】白緑ミッドレンジ調整記【GRN~M21】

          『ラヴニカのギルド』以来、スタンダードでは白緑デッキを使い続けている。白緑は『ドラゴンの迷路』『タルキール龍紀伝』『戦乱のゼンディカー』等の時代にそれぞれ組んでいて造詣があったし、何より白緑というカラーが好きだからだ。もちろん他にも色々なデッキに触れたかったが、レガシーやモダンも並走している以上、割けるリソースには限界がある。スタンダードは一番お金がかかるフォーマットなので、使うデッキは1つに絞った方が良いだろう、という考えだ。 しかし、世は大インフレ時代。下環境でいうアン

          【スタンダード】白緑ミッドレンジ調整記【GRN~M21】

          【レガシー】本当にレガシーは終わってしまったのか?4Cスナップダックス調整記

          相棒前後の環境からレガシーは変わってしまったとよく言われている。『エルドレインの王権』以降、出るセット出るセットで立て続けに禁止カードが改定され、"一度デッキを組めば腰を据えて遊び続けられる"エターナルの醍醐味が失われていってしまっているからだ。そこで先の相棒ショック(五・一八ルールスザーダ謀反、六・一相棒事変)があり、ポリコレショックがあり、最早ウィザーズへの信頼は地に落ちたと言っても過言ではないだろう(元から無いという説もある)。Magic Onlineのレガシーチャレン

          【レガシー】本当にレガシーは終わってしまったのか?4Cスナップダックス調整記